生田緑地観察会
主催 青少年科学館
“まるごと生田緑地”

日時 2017/4/9(日) 10:00〜11:40 小雨
ガイド講師 植物班(田渕まこと)、シダ植物班(田村成美)、野鳥班(平賀孝政)、
        水田ビオトープ班(岩田臣生)、事務局(岩田芳美)
科学館サポート 川島、高橋
観察会参加者 3人(大人 2人、子ども 1人)


雨のため中止にするかという話もありましたが、科学館前で受付を行ったところ、参加者が 3人いたので、観察会を行いました。
桜は満開、晴れていれば、来園者で賑わっていたと思いますが、雨のため少なく、中央広場周りでも、野鳥の声を聞き分けることができました。
木々の芽吹きとヤマザクラの花が雑木林に、柔らかな色彩のベールをかけています。
雨で少し霞んでいる風情が、一層、桜の花を際立たせていました。


機関車周りには、ヒメスミレ、キュウリグサなどが咲いていました。

タチツボスミレ、ケキツネノボタン、オオイヌノフグリも、咲いていました。

ツクシが沢山出ていました。

アケビの花が咲いていました。

旧岡本谷戸に入ると、アメリカスミレサイシンが咲いていました。 花はありませんでしたが、ナガバノスミレサイシンの葉が雨に濡れていました。
シダ植物の芽吹きは独特の雰囲気があります。
リョウメンシダ、ヤブソテツ、オオハナワラビ、シケシダ、イヌワラビ、イノデ、オクマワラビ、ベニシダ、ミゾシダなどを観察しました。
ウグイス、アオジ、コジュケイの声が聞こえました。ヒヨドリが 5〜6羽、メタセコイアの上の方に集まっていました。
ホウチャクソウが蕾をつけていました。
まだ展葉していない稚樹に、カレハガ科の若齢幼虫がいました。 毒を持たない毛虫だというので、子どもが触ると、怒って毛を伸ばしました。

ナワシログミの紅い実がなっていました。

ヒイラギナンテンの花の雄しべに触れて、雄しべが中心に向かって曲がることを確認して遊びました。
植物が風や昆虫から受けた震動に対して起こす反応(震動傾性という運動)ですが、ヒイラギナンテンの花では観察し易いようです。

カントウタンポポ、セイヨウタンポポ、オランダミミナグサ、イノモトソウなども観察しました。

メジロの囀りを聞きました。
キランソウ、ニオイタチツボスミレ、コスミレ、ノキシノブなどを観察しました。

雨天の生田緑地観察会でしたが、ヒゴスミレ、コスミレを観察したところで終えることにしました。


感想

雨のため花を閉じている植物ありましたがスミレの仲間を多く観察できました。
(田渕まこと)

シダの芽が伸長していくのを見るのはよく分からなくても楽しいものなので、この時期でよかったです。シダが好きで、いくつか見分けられる人もいました。
(田村成美)

「雨の中姿を確認できたのはヒヨドリ、ハシボソガラスの2種だけでした。
その他声は、ウグイス、メジロの囀り、ガビチョウ、アオジ、アオゲラ、ハシブトガラス、
コジュケイ、コゲラ等が聴け声に集中でき良かったのではと思っています。」
(平賀孝政)

雨天中止が普通ではありますが、「雨もまた自然」なので、「まるごと生田緑地」の観察会としては、開催してもらえたのは良かったと思います。
参加者がいない場合でも、皆で観察会をしてみようと考えていたので、参加者 3人で、マイク無しの観察会ができたことは有り難いことでした。
奥の池の方から、シュレーゲルアオガエルの声が聞こえていたのに、奥の池に寄る気になれないのは残念です。
生田緑地の山が芽吹きを迎えて、ヤマザクラがあることで、美しく彩られている様子を見ただけで満足な観察会でした。
(岩田臣生)


特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation