第2回市民部会「生田緑地中央南地区を調べる2」



第2回市民部会「生田緑地中央南地区を調べる2」
日時 5月27日(日) 10:00〜12:30
場所 青少年科学館学習室
参加 金 摩理、佐藤登喜子、前田 宏、渡辺忠志、渡辺珠美
   津田由美子( 青少年科学館 )、島田秀雄( 総合企画局都市経営部主幹 )、
   鈴木修司( 北部公園事務所 )、山口泰民( 同左 )
   事務局 岩田芳美・臣生                     計11人

【岩田】植生管理協議会では年4回の運営会議によって、生田緑地の植生管理に関わっている団体の活動を調整していますが、それだけでは生田緑地の自然の保全はとても難しいということで、市民部会という形で、現地を皆で見て、考えて、そこをどういう風にしていこうかという事を決めて、作業も出来ればして行こうという事で始めました。まだ、知らない人も多いし、広報も出来てないので、本格的にはいきません。前回は生田緑地中央地区南側を対象としました。今回はその続きを行い、次回、次々回で北側を見て、生田緑地中央地区についての現況の情報を整理しようと思っています。それで終わりではなく、それを基にこれから先に進んで行くと思いますし、具体的に冬季に作業をやることもあり得るし、北部公園事務所に業務としてやって戴きたい事として提案することも有るだろうと思います。  第5回でまとめを行い、植生管理協議会の方に議案として提出させて戴きたいなと思っています。                                    今日は中央地区の南側の前回の残り部分を歩きたいと思います。通称噴水広場と言われている周辺、平坦な場所を歩いて、皆さんが日頃より問題と思っている点を整理していきたいと思っています。 (配布資料等の説明)  生田緑地基本計画の中では生田緑地を里山と位置づけましたが、里山と言っても昭和の里山つまり石油エネルギーを使う前の燃料源として雑木林を使っていた時代の里山を再現しょうと言うのではなく、人が関わる、人が関わっていく形で自然を保全することを考える平成の里山というイメージがあって、それをベースに平成16年の生田緑地整備基本計画策定ワークショップの中央地区をやった時には、ここは里山なのだからということで噴水は合わないよね、石物も合わないよねということで、ここにでている表のような広場を草地に戻そうという事になりました。折角湧水があるのに下水に流すのは勿体ない。この水を活かそうという事があって、水辺を計画しまうた。科学館の裏の奥を湿地に。これも県の木見本園をどうしようという方向の中で石貼りの部分を剥がして湿地に戻そうというおおもとの考えは、ここには ○○○ がいます。谷戸の奥です。もう少し飛翔範囲が広がるような環境にしてやれば中央地区のこの平らな所で見る事ができるのです。そういう風に戻していけば車椅子の人でも比較的楽にみられる。 (以下省略)  以上のことを頭の片隅に置きながら、現地を見て、ご意見を出して戴けたらと思います。
【国司】お忙しい所ありがとうございます。この科学館の周辺を将来どの様にしたいか、ご意見を沢山寄せて戴けるとありがたいと思います宜しくお願いいたします。
【岩田芳】岩田の方で ○○○ と言いましたが、外部には名前を出さないで下さい。公表はしないことになっています。現地では大きな声で種名は言わないようにお願いいたします。 1)県の木見本園
【鈴木】ここは日本列島の形をデフォルメして、そこに各県の木が植えてあります。  
【岩田】県の木という事で、神奈川県の木はどれですか、何処ですかとよく尋ねられます。神奈川県の木があると思っているようです。
【島田】最初植えたんだけどそれが腐ったと言う事ですか。
【鈴木】環境に合わない木はどうしても枯れてしまいます。
【岩田】先ほど話した ○○○ がいるというところがここです。ここの泥岩層が出ていて、常に濡れている所、落葉の下にスジグロボタルがいます。落葉が掃除されると中にいたスジグロボタルが全部捨てられてしまうという状態になっています。  ここの一番の問題は、中央広場が利用区とみなされていて、人の利用が優先されているところです。そこと自然の領域の境界エリアというのは非常に曖昧になっていて、掃除の人が綺麗にしようと思うと、徹底的に綺麗にしてしまう。その辺のせめぎ合いがあり、難しいところです。ただ、そういう境界エリアというのが、種の多いところなので、その辺をどうしたらよいかが課題です。前々から調査団の野鳥班では柵をつくってくれという話しがあって、以前丸太を持ってきてロープを張ったりしていたのですが、勝手に人が入って水の流れを変えてしまったり、餌を置いたりということをやられています。それを何とか止めさせたいという事があります。  今回、柵を作って戴くことになりました。どういう柵でしょうか。
【鈴木】最初はこのロープがある所にももう少しちゃんとした柵を作ろうかという話を岩田さんとしていたのですが、こちらだと生物等への影響がある。どうしても作業員が入るとその周辺を固めてしまったり、荒らしてしまったりということがあるので、今は手前にタイルがありますが、柵を作る所だけこのタイルを抜いて、そこに柵を立てて入れないようにしようと考えています。
【金】柵ってどういう柵ですか。
【鈴木】こういう所にアルミ等の金属性のものを持ってくると違和感があるので、木製の柵で高さは1m位の。生田緑地を歩いているとよくある木柵のような物で考えています。
【金】1mとはいっても、ここを塞ぐとかなり変ってしまうと思うし、観察が出来にくくなってしまうのでは。
【岩田】柵とは言っても手すりとおなじような物ですよね。
【鈴木】そうです。杭の上に1本丸太が乗るだけの柵です。観察には影響は無いと思います。いままでより開放的かといえばそうではないですが。  その辺が人が来る場所の利用と保全の両立の部分の難しい所です。その辺のせめぎ合いを我々と調査団が相談をしているところです。
【岩田】溝に合わせるのではなく、直線的にやる事は可能でしょうか。
【鈴木】それは可能です。
【岩田】この線に合わせて。
【鈴木】その方が施工は楽です。
【岩田】そして、どうしてこのようなことをするかという説明書きを作る。
【岩田(芳)】野鳥班の方では、この地域の生態系保全の為にこれをやっているのだということと、中に入ってもらっては困るということ。特に餌撒きの事などは自分たちで簡易看板を作るけれど、生態系保全の為に入ってもらっては困るということを書いてもらいたいと言っていました。  
【岩田】私が言った意味は、何で園路に柵を作るのだということを言う人が必ずいると思うので、そういう意味での対策ですね。何処だったか忘れてしまいましたが、ここは通行禁止だよというような、園路は続いているけど、ここから先は通行禁止という意味の柵を作っている。そこはこういう理由で今は通行禁止としているのだという事を説明してあって、それが意味がある。ただ、立ち入り禁止ではなくて。
【鈴木】その辺はまた、一緒に協議しながら内容を考えましょう。
【佐藤】まっすぐすることに意味はあるのですか。
【岩田】少し離したいなと思いました。(溝のところを指さし)こういう所が大切なのです。少し離しておいて、そこに落葉が溜まっていてもいいよということになった方が良いと思います。落葉が綺麗に掃除されてしまうと、そこに潜っていたやつが皆捨てられてしまう。という繰り返しなので、段々と減っていく。
【佐藤】やはり掃除が必要と思う人が問題ですね。
【岩田】落葉があって汚いと思う人がいるので、こういう目的でやっているのだという説明がいるのかなと思います。 
【津田】餌撒きのことですが、野鳥の観察中にネコが野鳥をパックリと食べたということもありますので、ノネコの餌やりとかの対策を考えて欲しいなと思います。子どもがアーッ、可哀相という現場をしっかりと見てしまったんです。
【岩田(芳)】20数人の参加者の前で、しかもエゾムシクイという、この辺では珍しい鳥が襲われて食べられてしまいました。
【津田】双眼鏡でしっかりと見ました。餌やりとかを考えて欲しいです。
【岩田】野鳥班の人はいないのですが、あそこには棒が立っていますね。あれは誰かが、とまり木になるように立てたのだと思います。  その為に人が入っていくことが問題なのです。完全に踏跡が付いています。柵を作ったり、注意をしたからといって、やらない保証は無いのですが、柵をやらなければ入っても良いと思われる。
【島田】鳥の餌蒔きなのですよね。ネコじゃないですよね。
【津田】鳥が多いからネコが来ます。
【岩田(芳)】2年位前には、鳥の餌撒きの人が撒いたヒマワリが発芽して、ヒマワリが随分出て、野鳥班では抜いたんだと聞いています。植物の貴重種はどうですか。
【佐藤】中には入った事が無いんです。調査をしてみたいところですね。
【岩田】野鳥を観察するという立場から言うと藪が優先していいのです。しかし、他の人から見るとそれがよいのかどうか色々反論もあるところだし、シュロやヤツデやアオキが出てきて、大きくなっているのでその辺の藪を残しながら綺麗にするか。いずれすごい状態になってくると思うのですよね。その時に誰かがこんなの汚いからといって勝手に刈るひともいるし。
【岩田(芳)】上はその人に刈られたんです。
【岩田】そういう事が起こらないように、どういう風にしていったら良いのか。課題としてあると思います。
【佐藤】水が常に出てて、ここは泥で埋まりましたね。
【岩田(芳)】ここはスジグロボタルが出るという話は何回かしているのですが、横須賀自然人文博物館の前学芸員でホタルの生態の権威である大場先生と調査団理事で甲虫幼虫の権威である林長閑が、ここでスジグロボタルの生態を解明する調査と研究を行いました。ここは、世界に情報発信される研究がなされた所です。大場先生に生田緑地と言えば、すぐに話がとおるのは、先生がここに何回か通い、林先生と共同研究し、論文を1本書いているからなのです。  あの当時にくらべたら、ほんとうにコケが減りました。この現況を大場先生が見られたら、一寸驚くと思います。それくらい人が入って荒らしたと言うことです。
【山口】ササはそのころから変わってないですか。
【岩田(芳)】周りのササはもう少し管理された状態というか、低めだったと思います。  第3次調査の時に私が初めて土壌動物調査ボランティアを始めた16〜7年前には、ここでクロシデムシを採集した記録があります。これは良好な環境にしかいない、都市化された環境にはいないとされているシデムシです。そのころから考えると乾燥化が進み、環境は悪化していると思います。それで、林先生と作業をしていた時にはここまでササが大きかったかというと、もう少し低かったように思います。もう少し明るい。木も成長しました。
【岩田】5〜6年前にホタルを見に来た時は、ギリギリの所までべちゃべちゃでした。(場所を示しながら)この辺に一杯いたのです。スジグロボタルは。 こんなに乾燥してしまうと、もういないだろうと思います。
【岩田(芳)】6月の夜には上ではゲンジが、下では地面が光っているという感じでした。
【岩田】流れを掘ってしまったことで、周りが乾燥し始めている。かなり乾燥して、普通の地面と変わらない土になってます。
【岩田(芳)】私は16年前から12年前まで毎月ここにビニールシートを敷いて林先生の土壌動物調査のお手伝いをしていました。その時には林先生は、ここは生田緑地の中で一番の谷戸だと言い続けていました。それが10年位前からこっちで環境が激変しています。  原因の半分は野鳥観察の人たちの餌やりだろうし、ホトケドジョウの為の水路です。  ホトケドジョウの水路に関しては、この水路を見た勝呂さん(内水面試験場主任研究員)が一つの生き物の為にこんなに環境を変えるとはとんでもないと言って、これをやった方を怒りました。専門家の勝呂さんはとんでもないと分かっても、参加していた方は分からない。ホトケドジョウしか見えない方でした。勝手にやってしまいました。
【島田】勝手にやったんですね。前はここまで水が有ったんですね。流れは無かったんですね。
【岩田】流れはなかったので、全体に染み込んで広がっていました。
【岩田(芳)】勝呂さんは全体にべちゃっとしたところから、水が出てくる所が1カ所になればよいと言ってたんです。縁の1カ所だけ剥がして、こっちに水が来れば良いというつもりで、言ってらしたのですが、ある方が勝手にこの水路を一本作ってしまった。それでここがこれだけ乾いてしまった。
【島田】ホタルが再生して見れるようになった場合には、ホタルの里じゃないですけど人が静かに観察出来るような場所がこういうところにも有った方が良いと考えるのか。それとも、そっとしておくべきなのか。どうでしょうね。
【岩田】ホタルはここでしか見られないのではなく、飛んで向う(場所を示していた)までいきます。だから、別にここまで見れるようにする必要はなく、多分このつながりの水辺環境を作ってやればそっちまで成虫が飛んで行くと思う。
【岩田(芳)】去年は駄目でしたけど、一昨年は科学館の裏でも漂っていました。
【島田】ここから飛翔して行ったのですね。ここが大事な所なのですね。
【山口】段階的に流れを埋めていって、環境を戻すことは考えていないのですか。
【岩田(芳)】どうしたら、どうなるか、影響の見当がつかないもので、そういうことをやって、べちゃべちゃの状態に戻したいのですけど、やって取り返しがつかないことになると困るので、段階的にやってみて考えるを繰り返しながら、取り返しが付く範囲の攪乱を続けるしかないのかなと思うんですけど。どういう風にやったらいいか見当が付きません。
【渡辺】うっかり手をつけて余計まずいことになる可能性が無きにしも非ずで、微妙な環境なんで。
【岩田】2004年にシンポジウムを開催して、大場先生に来ていただいて、その時はホタルの里の谷戸の話をやったんですけど。大場先生の基本というか、先生の姿勢は取り返しの付く範囲でやること。それで、昨年の末から調査をしてやり始めたハンノキ林の活動もできるだけ狭い範囲で取り返しの付く範囲という事で様子を見ながらやっています。  ここもやるとすれば、際で一回止めて見て、ようすを見て少しづつしかやれない。改変は危険が伴うと思っています。
【佐藤】出ている水の量というのは変わりないですか。
【岩田】そうですね。ここを経年的に見ていないのですが、ホタルの里で見てみると5月は少ないですね。我々は樹木の葉が繁ってきて、蒸散量が多くなっているのじゃないかと話しています。冬は結構潤沢にありますね。
【岩田(芳)】夏場よりもこの時期が水が少ないです。それこそ、ササ刈りをして蒸散を押さえた方が良いのか、それともササに寄って下の地面の湿度が保たれているのか、データがないので。本当はデータをとりながらも必要なのでしょうけど。そういう研究をしている方の研究論文等有ったら読んでみたいです。ほんとうに勉強不足です。
【岩田】梅雨になって、ある程度降ってくれれば、地面の中に溜まり、夏でも水はあるのでしょうが、5月というのは植物の活動が活発になって足りなくなるのかなと推察しているのです。
【岩田(芳)】たかだかこんな流れですが、生田緑地の中ではオニヤンマの多い所ですね。そちらのドジョウの池の中でも、ヤゴがいたらオニヤンマと思っていいです。
【島田】ここですか。(ホトケドジョウの池を指さして)
【岩田】そこです。岡本美術館をつくった時に見つかったホトケドジョウを保護するための池です。
【岩田(芳)】ここが中規模復元池*です。 *岡本美術館建設時に、そこに棲息していたホトケドジョウを保護するために人工的に造られた池の一つ。
【島田】北条さん達がシャベルを持って掘ったと言う。
【岩田(芳)】そうです。
【島田】このあと下に流れていくのですか。
【岩田(芳)】はい、下に流れがあります。科学館の裏を通って藤棚の下の所にいきます。
【岩田】大雨などが降って流されたホトケドジョウは下に流れて、菖蒲池の流れにいきます。
【佐藤】さっき話の有ったタイルをとってと言うのは、これのことですか。
【岩田】そうです。人は入れない。若しくは人が入る部分だけ木道として残す。 それと、これは不思議なんですが、この先の所のコケ。(現地に移動)トキホコリがでます。  (トキホコリの説明)
【佐藤】神奈川県でも2〜3カ所にしかない植物です。生田緑地で見つかりました。最初は噴水広場の所の奥の道でしたが、現在は緑地の中のあちこちで見られるようで、緑地では珍しくないのですが、国と県では絶滅危惧種です。まだ、出ていません。秋に花を咲かせるイラクサ科の植物です。私はここに出るのは知りませんでした。
【鈴木】去年はここの一面に出ていました。                    
【岩田(芳)】その内、生田緑地を代表する植物の座をタマノカンアオイから奪うかも知れませんね。(笑い)                               
【佐藤】生田緑地の中では生息地は現在4カ所くらいあります。
【岩田】後から行く所にもあります。そこに岡本太郎美術館が建てられなかったという曰くつきの植物です。
【渡辺】何となく増えるのですか。
【佐藤】生息地は飛んでいるのです。1カ所しかなかったのが、段々増えてきているのです。
【島田】自生する環境というのは、共通点があるのですか。             
【佐藤】ここと同じような環境ですね。じめじめとした所です。
【岩田】ここのあたりにはスジグロボタルもいます。夜、暗がりを見ていると地面が光っている。もともと寒冷地の生き物です。湧水により、温度が低く保たれているのだと思います。
【岩田(芳)】渡辺さんの奥様に、生田緑地を代表する植物を見て戴きましょう。タマノカンアオイです。
【佐藤】花がついていますね。この地面に接して咲いているのが花です。1m動くのに何千年とか言われています。指で触った方が分るかも。  アジサイ山のマテバシイの場所にて
【岩田】昔植栽されたマテバシイですが、一度伐採されたのが萌芽して株立ちのままの状態で、このような樹形となっています。これをどうするかという事で伐ろうという話をしています。  紹介が遅くなりましたが、かわさき自然調査団植物班の副班長佐藤登喜子さんです。
【佐藤】宜しくお願いします。見ての通りですが、シイの仲間でこんな樹形の木は無いですよね。太い幹で大きくなるのですが、これは細かい枝が一杯で珍しい樹形というか、おかしな樹形です。萌芽してそのまま放置したからこの形になりました。ここのアジサイのことを考えるとこのままでは問題です。もっと大きくなったら全体が日影です。ここの場には必要がない木ではないかなと思います。
【鈴木】ここの場所についてはそういった合意が得られるというのであれば、生田緑地の雑木林を育てる会にマテバシイを伐って戴くように致します。皆さんのにご意見を戴いて実行していきたいと思います。
【岩田】アジサイよりもマテバシイが大事だよって(笑い)言う人もいると思うのですけども。どうでしょうかね。渡辺さん。
【渡辺】それこそ見て楽しむことを優先するか、環境を激変させないということを優先するか、微妙な接戦の所なのでしょうが。私個人的にはアジサイがこれから良い時期だなというのがあるので、マテバシイはいらないなと。あくまで個人の意見です。(笑い)他の人はいや違うという人もいるでしょうけど。(笑い)個人としてはマテバシイはいらないだろうと思います。
【佐藤】混み過ぎていますよね。ある意味で。
【渡辺】アジサイを楽しむエリアという風にした方が良いかなと思います。
【鈴木】北部公園事務所としても出来れば花の見どころとして残して行きたいので、公園管理者としてはマテバシイを伐りたいなと思います。
【渡辺】折角こういう斜面なので下から見て、斜面にアジサイが一杯咲いているのが綺麗に見えるといいなと思います。
【前田】素人の意見ですが、こういう風に株立ち状になっていると緑が多く見えることは見えます。景色と言うのはそばで見る景色と、遠くから離れてみる景色があるので、意見は述べ難いです。皆さんに決めて戴きたいと思います。
【岩田】昔、整備が始まった頃、木も小さかったので沢山植えたんですよね。それぞれが大きくなった時には、ある程度間引くとか何とかしないと皆が競合しあって、奇怪しいことになるので、バランスをどういうところで取るかと言う事が大切になると思います。
【佐藤】一度伐ったのはそれなりに理由が有ったのでしょうね。
【岩田】そうでしょうね。                            
【鈴木】そうですね。普通の街区公園でもそうですが、植えた時はほんとうに小さいのです。葉張りも全然ないし、何本植えてもそんなに一杯有るようには見えないんです。10年、15年経つとどうしても木がせめぎ合ってこの木は1本抜いてもいいのじゃないかという話が出てきますので、この場所についても同じ事だと思います。
【岩田】全部を一度に0にするのか、1本だけ残すのか。それはのばしてみるのか、やり方は色々ですが。
【鈴木】いきなり0に、全て伐ってしまうと今度は草が増えて来るんです。花木を伐り込むと日が地面まで当たるので草が出てくるのです。そのへんを考えて全部やるのか、2〜3本残すのか要検討だと思います。
【岩田】やってみて、後は様子を見てという、先程と同じようですが。
【岩田(芳)】仮に全部やっても、また、出てくるでしょうね。
【佐藤】下を伐った事で、木の実生が一杯出ているのです。びっくりしましたね。日が差すか差さないかで。 藤棚とヒマラヤスギの広場
【岩田】利用区はここまでと思うのですけども、何処で分けるか難しい話なんですが。ここの正面の剥げた所は某幼稚園が団体で来てここで遊ぶんです。見つけた時は注意をして止めてもらっているのですが、毎年やってるんだと威張るんです。こっちは毎年注意をしていると言うのですけども。困っています。地面は固く踏みつけられて下草も出て来ない状態になっていますし、崩れるという危険も無いわけではない。その辺でどうしたら良いのかなという問題があります。3月頃ですね。
【津田】今年もやってるところを目撃して注意をしていただこうと思って、公園事務所に連絡をしました。やめてくださいと言うのかなと思ったら、気をつけてやって下さいと仰ったのでえーっと思ったし、あぶないし、事故があってからでは遅いのじゃないのかなと思って公園事務所に連絡をしたので、ガッカリしてしまったんですけど。
【岩田】基本的にいつも言われるのは木道、園路以外の部分は立入禁止だと聞いているのです。『それが当たり前なんです』と言われるんですけど、市民の中には当たり前と思わない人たちがいて、そのようなことをされるので、その辺の調整ですね。ここは自然の領域なのだからそれを保全するために入らないのが原則ということをきちんとしてもらわなければいけないし、ここの場合はそういう立て札も無いので、それが恒常的に行なわれてるということになっている訳です。あまり看板だらけにするのは良くないと思うんですけども、必要かなと思います。場合によっては特定の幼稚園なのでキチンと注意をして戴くようなことが必要と思います。途中で滑れない状態にしておくとか。強制的に(笑い)
【津田】常にロープが張られているんです。残しているんです。次のためにロープをちゃんと。
【岩田(芳)】勝手に付けられているものだから、市民が勝手に外して勝手に捨てても文句はいわれないと思います。勝手に外しちゃいましょう。
【岩田】そういう問題がある所です。
【岩田(芳)】ついでに、ここは湧水があの辺から出ています。あれはオカタツナミですか。
【佐藤】オカタツナミソウですね。綺麗に咲いてますね。花の形が日本画に出てくる波のような形をしているということで名付けられたようです。生田緑地には割と多いです。
【岩田(芳)】ここは秋になるとまた違った花々が咲きますね。こういう湧水をそのまま下水にするのは勿体ないですね。
【佐藤】この下の方でも出ていて、活かしたいですね。
【鈴木】さっき(県の樹見本園奥の谷戸)と同じくらいの量がありますね。
【岩田】そこのヒマラヤシーダには、秋にシジュウカラがやってきて、ヒマラヤシーダの実で宴を開いています。ヒマラヤシーダはいらないと言う人もいますけど。
【岩田(芳)】ここまで大きくなったら簡単には伐らないでしょう。
【鈴木】簡単には伐れませんね。
【岩田】基本計画の中では、ここはヒマラヤシーダの広場という名前で入れたのですが、上手くそちら側の小さい上空の枝等を調整したら向うが見える状態になるのかなと。今は完璧にクローズの状態になっている。
【佐藤】だいぶ伐りましたよね。本来の木の樹形で無くなってしまいました。(笑い) 
【岩田(芳)】あれで樹形*を覚えたら、問題と言うような形になりましたね。(笑い)  *ヒマラヤシーダの剪定が横に伸びた枝を切り、上に伸びた枝を残したことについての話です。 ツツジの場所にて
【鈴木】ここは強剪定になると思います。雑木林を育てる会と北部公園事務所の作業班の方で一緒にここの刈り込みをやってみようということで、来週の火曜日に予定しています。やはり、こういう場所では見通しの確保ということが優先されるので、子どもが隠れない程度に、大体70cmとか、80cmとかまで刈り込みをして、来年は強く刈り込むので花は咲かないと思うのですけど、2〜3年後には花を咲かしてあげられるようにと言うことで予定をしています。
【渡辺】前にも伐ったような伐り口がありますね。
【鈴木】そうですね。こまめに刈り込めば良いのでしょうが、これだと2〜3年放置されてますね。
【岩田(芳)】もっとだと思います。それで、去年だか、一昨年だかに強剪定されたのがこちらですね。その時に2年くらい花は我慢だと、やっていた人たちは言ってました。それと、ここにはクララが有ったと思うのですが。 ...佐藤さんに場所を教えてもらう...  クララという名前だと外国の物のようですが、在来種ですよね。
【佐藤】食べるとクラクラするのだそうです。毒じゃなくて、しびれるようです。それで、クララという名前が付いたと言われています。白色の花が咲きます。これが蕾です。
【鈴木】ここも強剪定して、刈り込む予定です。これだけ草丈が高くなると「あれはなんだ」と言われるので、剪定を考えていたのですが、これは残すようにします。クララだけ残すようにします。
【佐藤、岩田(芳)】萩の花はどうするのですか。
【鈴木】残しますか。
【岩田】花が終わってからなら良いのでは。
【佐藤】伐る時期次第ですね。                 
【岩田(芳)】ススキには毎年ナンバンギセルが一杯出ますが剪定しても問題ないです。  
【岩田】生田緑地全体で少し整理をしなきゃいけないですね。 ・・・通称岡本谷戸入口にて・・・
【鈴木】この看板も汚らしいとご批判を戴いています。(野鳥の看板)読めないし、特に右は何を書いているか分らないです。これをもとの形にするのか、どうするか、調査団野鳥班の方と相談して内容を決めて行った方がよいのかと思い、話をしています。このままでは事務所として置いておけないということで。
【金】あの野鳥の看板も。
【鈴木】あの野鳥の看板もそうですね。この上にも結構残っています。巣の作り方とか書いています。あれもあの内容でよいのかと。所々にあるこの看板も補修するか、無くてもよいのではと。
【岩田(芳)】無くても良いと思います。
【岩田】その手はなくても良いと思います。
【鈴木】皆さんと話しながら決めて行きたいと思います。
【渡辺】補修するお金が勿体ないです。かえって勿体ないですよ。ここまで来たら。
【鈴木】補修といっても完全に新しいものと交換になると思います。もし必要だということになればですが。
【岩田】これは板ですが、鋲でとまりますよね。
【鈴木】MRPですね。
【岩田】まだしっかりしているからペンキを塗って、時期によってパウチをしたものを張ることも出来るかなと。リユースですか。
【鈴木】ついつい新しく、立派なものを考えてしまいます。
【岩田】場所的には、そんなに立派な物を必要とする場所ではないですよね。
【鈴木】我々だけではまめな更新作業が出来ないので協力をしていただけるということならば可能と思います。
【岩田(芳)】あそこの柵ができたら野鳥班長も協力をすると思います。(笑い)
【岩田】善し悪しは人の見方によって違うと思うのですが。ここから向うにかけて草地の状態がある。草地も必要と思うのですが、どうあるべきか。
【佐藤】草地だったのですが、ヤマハンノキの実生が出てきて、ここ5〜6年で大きくなっています。生田緑地では草だけのとこは少ないので、ここぐらいと思っていたのですが、実生の木が色々と出てきています。どう考えたらよいか。草地にするなら木はいらない。全部実生ですから。
【 】この木は?
【佐藤】ヤマグワです。食べられますね。
【岩田】実の時は良いのですが、昨日も子どもたち(里山自然学校)に大好評でした。初めは気持ち悪がっていましたが。(笑い)
【岩田(芳)】この場所で必要な木はありますか。
【佐藤】あっても良いと言うことですか。あのシンジュは絶対にいらない。
【岩田】外来生物影響調査報告書の中にも入っていますが、シンジュ(ニワウルシ)は増えています。強いので少し考えなければいけないと思います。
【佐藤】奥の池もね。あれも一寸考えなければいけないと思います。あのまま大きくなったら伐るのも大変です。早いうちが良いと思います。
【岩田】シンジュも含めて、ある程度リストアップしておいて、冬の時期に皆で作業をするというようなこともプログラムに入れられるのかなと思うのですが。 (皆でにヤマグワの実を食べ続けている)
【鈴木】広場にヤマグワがあって食べられるのも楽しいですね。、          
【岩田(芳)】このヤマグワは残そうと言っています。(笑い)
【鈴木】この木は残してもいいのかなと思います。子どもたちも食べられるし。
【岩田】そういう意図を持って残すのなら、それはそれで価値があると思うのです。伐り方を考えて、これは実を大事にしようという剪定をしてもらうとか。実が有ればいろんな生物もそれだけ豊かななる。  それから、ここも川崎市の木であるツバキが植えられ大きくなっています。これもどうしようかということで、ずっと話題になっている所です。意見として整理しておきたいと思います。皆さんの意見を戴きたいと思います。  それから、先ほど話題となったトキホコリがあります。
【佐藤】最初はこちら側でした(反対側)こちらが無くなって、向かいに移動したのです。今は、菖蒲池にもあります。時を誇るということですね。
【岩田(芳)】ここは(湧水の所)は野鳥班が大事にしています。野鳥にとってとても良い水場ですから。あら、カラスも来てますね。ここの水をどうするか。
【岩田】ただ無駄にして、下水に入れてしまうのは勿体ないので、こちらのサイドでどうするか。利用というか、生き物が利用出来るような水場にしていくとか。ひょっとするとここも水辺を上手く管理していけば向うと同じようにホタルの可能性もある。
【岩田(芳)】出てたんですよ。12年位前にはこの辺には出てたんです。
【佐藤】あらゆる所で出ていたんですよ。
【岩田】環境を戻してやれば可能性は膨らみますね。
【鈴木】行政側からするとどうしても、見方にもよりますが土嚢が乱雑に置いてあると、何だこれはと仰る方がいるのも事実です。そういう方の意見と水浴びの場だということを仰る方の意見もあるので、どうやって上手く調整をとるかということが非常に難しい。誰が見ても確かに汚いと思うのです。ただ、実際にはあれだけ鳥が来てここで水を飲んでいたり、水浴びをしたりしているので、そこを守りながら通常の公園のようにある程度は管理をしなくてはいけない。どうやって両立するかというところを相談させて戴きながら決めていかなければいけない事なんです。
【岩田】かつてはU字溝で排水処理をしょうと考えていたんだと思いますが、これは機能していない。この下を水が流れている状態です。これは取ってしまって、あの辺までの間でもう少し見た目にも綺麗で、しかも自然にも優しい工法は可能だと思うのです。中央広場の整備と合わせて、少しづつ手を入れていくか、いずれにしても現況は行政だけでなく、一般の人から見ても良い状態ではないですね。もう少し上のところで水場を作ってやることが可能と思います。ただ、土砂が出てくるので、雨の度にそれを面倒がらずにその都度かき出して処理してやるということをしなければなりません。 (テープ終わり録音無し)  
【渡辺】そういうことさえクリアできれば、ここに手を加えてそのような環境をつくるという事自体は別に問題は無いと言うか、むしろ積極的にやりたいことですね。
【岩田(芳)】今日はクロアゲハが多いですね。
【鈴木】水の供給源として、こちらもあるのですが、こちらの排水の供給も影響しているのでなかなかパットは整備できなさそうですね。少し考えなければいけない。
【山口】どういう方法が供給も絶たないで、かつこういう場所を維持できるかということを考えないといけない。
【渡辺】たまたま排水溝のなかを流れているから排水ですけども、雨水、湧水が集まってきたと考えると違いますね。排水というといらない水と思いますが。
【山口】この水が何処から来たか、上から流れてきたようですが。
【渡辺】やはり大雨が降った時に、どうにかなりはしないかというのが心配される所だと思うのですよね。
【鈴木】仰る通り今も問題になっているわけですよね。噴水広場の所は大雨が降る度に水びたしとなったり、問題にはなっているのですが、なかなかこういうところの処理の問題があって上から順番にやってこないと下も片づかない所があります。皆さんの意見を聞ける場があるので意見を伺って前に進めるようにと思います。
【岩田(芳)】この場所で一番考えなくてはいけないポイントの一つがここです。それともう一つここの道の鋪装をどうするかという事も問題の一つだと思います。キチンとした道としての鋪装は嫌だという意見が出ています。ただ、このままボコボコで良いとか、少し平にした方が良いのか、いろんな意見がでています。
【金】どういう鋪装がしてあったのですか。
【鈴木】そうですね、こちら側はペトン鋪装といって現地にある土を固める材料を入れて転圧しただけです。長年の浸食でぼろぼろになったので。今はペトン鋪装もあまりやらないし、ほかにも現場の土を利用して固める方法がいろいろあります。一番多いのは酸化マグネシウム、海の中の成分の酸化マグネシウムか何かを混ぜて、まあ石灰みたいな物ですよね。最近だいぶ色々の所から売り込みが来ています。後は、常温で液晶のガラス系の無機質なやつを入れて転圧して固めるようなのとか、いろんな種類が有るんですが、そんな舗装でよいのかというところがあります。
【岩田(芳)】生き物に対して自然に対して優しいかどうかが一番大事です。地面の下の事で見えないですから。
【山口】やっても10年持つか、20年持つか分らない事ですから、長年のことを考えれば、ほんとうに一気にきっちり整備をするというやり方もありです。30年持つような。どうしてもサイクルでやる必要があると思うので。排水の面とかでは考えなくてはいけないですけど。
【岩田(芳)】但し、考えようによってはここの道は人しか歩かない。作業車は全部岡本美術館に近い方の道から上に上がると言うのも有りですね。    それと、ここの道沿いもツバキが結構多いのですが、右側のツバキに関しては現在トキホコリがほんとうに時を誇っていますので、環境を変えることによって何か有ったら怖いなと思います。変えない方が良いと私は思います。でも、ツバキがあるためにこの道がますます暗くなっているのも事実です。
【佐藤】光が入らないのでは、花も咲きませんからね。
【岩田】ここは先ほどの里山的な部分とは少し違うので、ここ全体について、目標植生と言っていますが、ここをどういう風な林にするかというイメージを皆で共有して、その方向にそって、じゃあどうするか、どういう風に考えるか具体的な施策を考えた方が良いと思うのです。 ( あっと言って虫を見に行く..へたな飛び方だと臣生が言う....(芳)何と聞く)
【岩田(芳)】ヘビトンボだ。ヤマトクロスジヘビトンボです。羽化したてですね。  ヘビトンボがいると言うことはここが良い湧水環境だということを示しています。あちらやこちらの流れのどちらかに生息していたのだと思います。幼虫は孫太郎虫とも言います。相当に良い環境じゃないといません。水が悪い所には絶対にいない生き物です。良い湧水環境の指標種として扱われています。アセス等でヘビトンボがいるかいないかということが水質や環境のレベルが分る一つのポイントとなっています。それで、生田緑地の中の湧水の流れのある場所ではヘビトンボがいますけど、なかなかあのように飛んでいる姿にはお目にかかれません。
【佐藤】今日はよかったですね。へたな飛び方でしたね。
【岩田】左の方の奥でも、最近はチエックしていませんが、スジグロボタルがいました。土壌動物の観察会や、昨年は多摩区と明治大学の協働事業として行なった明大の倉本先生の土壌動物の観察会はここの土壌を使って行ないました。植物の貴重種が現時点ではない事と、湧水に影響を与える心配が無いからです。観察後の土壌はもとの場所に戻して、環境は変えないように行なっています。
【岩田】ここにはサワラなどが生え、常緑樹が大きくなって枝のを伸ばしているのも、暗くなっている原因の一つです。その辺をどうするかというのは近々には出せないと思うのですが、考えていかないといけないかなと思っています。
【渡辺】かなり木が過密なような気がします。伐採というのも選択肢として持っていなくてはいけないかなと思います。このまま大きくなると半病人のような木がずらずらと並んでということになりかねないような。
【岩田】そうですね。その尾根状になっている所に集中してますね。
【渡辺】こんもりとした茂みが大事なんだという考え方もあると思うのですが、ただ、私としては一寸混み過ぎている、過密かなと思います。
【岩田】ここは結構野鳥が多い所なので、野鳥班の意見が強い所なのです。その辺の調整もありますが、確かに仰る通りだと思います。だから、細いままで大きくなれないのが何本もある状態です。
【鈴木】あの枝にとまるとか言われそうです。あの茂みが良いのよとか、あれは良いとまり木になるとかいわれそうです。
【渡辺】野鳥が身を隠して生活出来る生活領域があれなんだと言われると、そうかなと思うんですが、半病人みたいな木ばかりに見えてしまいます。
【佐藤】シュロやササも多いですね。それも暗い原因ですね。過密だと本来の木の樹形になりませんね。  ・・・皆で歩きながら、毎年、1本づつ、環境に劇的変化を与えないように、鳥を騙しながら・・・ ・・・島田さんから樹木名の事で質問・・・ ・・・森口氏ササ刈り後の崩壊現場・・・
【岩田(芳)】鈴木さん、ここがこの前話した崩壊現場。鈴木さんに言いましたよね。
【鈴木】ここがその現場だったんですか。
【岩田(芳)】最初に日本民家園が気がついて、公園事務所にクレームをつけて、牧野元所長がご自宅を訪問して止めさせた所です。でも、翌年だったか、その年だったかの長雨で土砂崩れを起こしました。彼は自分がやった後を勝手に片づけた北部公園事務所のせいだと言っていたと聞きました。
【島田】ここではよく子どもが遊んでますよね。
【津田】民家園は脅威に思っていて、上にある高倉が、これがもし崩れたら上に影響するということですごい困っています。 (その当時民家園に勤めていた)
【岩田(芳)】生田緑地の中で勝手にササ刈りをするおじさんがいて、その方が勝手に伐ったんです。その結果崩れたんです。
【津田】赤土になると今度は子ども達が登って遊ぶようになり、上に上るためにササを引っ張るので斜面は崩れ続けています。上にある高倉は市の重要な文化財です。
【岩田(芳)】森口さんは実害は無いと言うけど、実害はありました。これからもあるかも知れません。生田緑地は崩れやすいので、相当考えてからササ刈りをしないと。
【鈴木】崖崩れの要因になりますね。 ・・・奥の池・・・   
【岩田】先ほど話に出たニワウルシ(シンジュ)の木が実生で育っています。周りは全部そうです。向こう側(奥の池の中の道)もそうです。元々は植栽だったと思うのですが、緑地の中では実生からどんどんと育っています。それをコントロールしないといけないと思います。これくらいだったら我々でもできると思いますので、ある程度こうしょうということでコンセンサスが得られればやれると思います。やり方は色々とあると思います。 (現況を皆で見ながら発言多々あり)
【岩田】難しいところで、強い木がどんどん増えていく。それも一つの生態系だと言う人もいますが、それを良しとするのか、そうではなくてもう少しバランスを取るのか。先ほどの「里山」の中には、ある程度人間がバランスを考えてやっても良いという意味が入っています。そういうことで、生田緑地にとっての外来種として伐除対象にしたいと考えています。
【佐藤】実生の芽に気がついてから、あっと言う間に大きくなっています。      
【渡辺】苗木を買ってこようと思えば、それは買ってこれるので、植栽樹は取り返しがききますので何時でも。
【金】きわめて単純な質問ですけど。生田緑地の植え込みとか、植栽は計画的なものなのでしょうか。今までの話を聞いていて、自分自身が関わったのもここ1年半位なので一寸よく分らないのですが。というのはここを里山という構想を持っている。ある程度人工的に人が手入れをしたりというのが必要な状況と思うのだけど、公園をつくっている、新宿御苑が良い例ですが、あそこは何年間もかけて所謂スダジイ等の常緑照葉樹林になるような計画を持って樹木の植え込みをしたじゃないですか。そういうことを考えてみたら、規模は勿論違いますが、生田はかなり大きなしかも丘陵地域で植生も豊かという実感は受けるのですが、その割には見ていて、後になって先ほどのマテバシイもそうですが、植えちゃって必要ないなど結果論でしょう。はじめに植栽をすると言うことは例えばどういう計画で公園の中の樹木をもっていくんだということをきちんと計画しないと今後もこのような事が起こるのじゃないのかなと思うんです。じゃあ、在来種だったら残して、外来種は植えているものを伐っても良いのかと言う問題もあるし。
【鈴木】やはり、中央地区というのは公園的整備という意味の整備を続けてきたんだと思うのです。植栽についても通常の公園に有るような、例えばマテバシイもそうです、ドウダンだってそうですけど、公園的整備と言う意味で続けてきた側面というのはあると思います。最近になって公園に求めるものが多様化してきている。それに対して応える植栽計画というのは実際にはそこまでの段階にはいっていません。先程もありましたけど、生田緑地整備基本構想とか、整備基本計画、管理計画と市民の意見を入れて作って来ましたが、それは何となく大まかな全体の計画書を作った段階で、これからその計画を実現していくにあたって、それぞれの場所について皆さんと話しながら決めていくのがこれからの公園計画なのだろうなということで進めているところです。  だから、今こうやって公園的整備をしてある所でも再整備が必用になっている所が実際には有るんです。そういう部分を進める時には実際はどういうことが必要か、皆さんの意見を戴いて、反映できるような整備をしていくというのがこれからの我々のやっていくことなのかなと考えている所です。
【岩田】生田緑地というのは川崎市の都市計画緑地の第1号なんです。そのころは整備等考えてなくて、生田緑地の中にはご存じと思うのですが、ゴルフ場も入っていますし、旧向ケ丘遊園も有ったわけです。高度成長の頃は、今もそうですが、公園というのは人が楽しむためのものという意識しかないので、その時その時に応じて整備をしてきているのです。自然がどうのこうのという話は最近の話で、それこそ我々が騒いでいるので、一般の人から見たら生田緑地も他の公園も同じなんです。でも生田緑地をずっと調べていくと川崎市の中ではもうここにしか残っていないものというのが一杯あって、かっての多摩丘陵の自然が辛うじて残っているところが部分的にある。だからそれをもう無いものと考えて公園整備を考えてしまうのは勿体ないと思っているのです。その自然を保全すること、先程言いました「平成の里山」というフィロソフィーが根本にあって、薪取りとか、燃料ということではなく、そういう自然を保全しょうということを目的とした活動として自然に手を入れることなのだと思います。そういう形の里山として考えようというコンセンサスを得つつある。まだつつあるですね。
【鈴木】公園というのは常に公共の場所で、常に市民という要望が変わってきているんですよね。緑が有ればいいとか、楽しめればいいという要求の方がどうしても今までは強かったのですけど、漸く変化してきて、これからは市民の意見を聞いて生田緑地全体をどうしょうというところから、市民と一緒に考えているのが今の生田緑地です。計画を実行していくというのがこれからの課題というか、我々が取り組むことだと思っているので、意見は当然反映させて行くべき事だと思っています。市民と協働でやっていくという大きな変換点がここ5〜6年、10年位前から始まったようですね。
【渡辺】昔は中長期的な考えに立った計画は無かったような。その都度その都度の思いつきと言っては失礼ですけども、その時にいいと思ってやっていたという事の積み重ねで、10年先、20年先までは考えて無かったのが実際だと思います。今、責任追求とか、非難とか言う話では無いですけどね。ここを見ても良い森だと思うのですけど、ここを計画した人はこんなに早く木が成長するとは考えてなかったと思うんですよ。窮屈な状態です。木を知らない人が計画したのかなと思ってしまうんですが、これからはそういう事がないように先々のことも考えて、次世代に良好な形で残せるかというような長い目で見て議論して行かなければいけないねという事で...。
【鈴木】作ってしまった後を、どう管理するかだと思うんです。この後も木を植える時には、それなりに見えるように作らなければいけないし、将来も見据えてとなると管理の問題です。整備だけでなく、管理の問題です。管理をする時にそのような展望を持ちながら常に管理を続けていくというのが大事なことです。管理も行政だけでなく、市民の方の意見も聞きながら、作業についても一緒にやっていくというのが今の行政の姿勢です。そういう取り組みをしているということでは生田緑地は市内でも先行的な事例だと思っています。
【岩田(芳)】続きで、シンジュは実生で勝手に出てきているので、このままいくとシンジュの森になりそうです。早めに管理をしないと大きくなればなるほど管理が大変になるのでやりましょうという提案です。
【佐藤】今でも、この辺りは根っこで池の端が崩れそうですね。あちらこちらがそうなりそうです。
【岩田】植生管理ということはやってますけど、我々が手をつけられるのはこの範囲だなということです。 それとは別に向うの畦の縁の杭の所に亀がいます。これはミシシッピーアカミミガメといって外来種です。ペットで飼っていたものが飼いきれなくて逃がしているということで、ここで育っています。これも駆除することを考えなくてはいけないだろうと思って下さい。生田緑地全体の自然を考える上では、駆除というのは難しい事なのですが、アメリカザリガニとこれは一寸考えなくてはいけないと思います。それから先ほど出たノネコの問題も考えなくてはいけないです。
【岩田(芳)】皆さん当然ご存じだと思うのですが、ここの上の段がホトケドジョウの大規模復元池です。毎月1回ホトケドジョウを守る会が調査を行なっています。去年はマーキングして大々的な調査をしていました。上の段については絶対に手をふれてもらっては困る場所として勝呂先生と日大の学生さんが必死でやっていました。
【岩田】ホトケドジョウにマーキングして、あの池の中のどこから何処に移動をしたか、何処に移動をするかを調べていました。ゾーンに分けて、どのゾーンにどの大きさのものが何匹という調査です。場所によってホトケドジョウを色分けしていてどういう移動をするかを調べていました。ホトケドジョウを守る会も活動の内容が変わって来ました。  ・・・科学館学習室・・・
【岩田】ふり返って一言お願いいたします。
【島田】さっき奥の池の時に皆さんから意見が出ていたように、公園の管理というのは時代や社会によって変わっていく、特に境界線をどういう風に管理していくかというところで、公園の所謂環境系というか、人が作った公園と考えれば違った風になりますし、境界のところの保全のことを基調にして考えれば自然に近いかたちでということになります。ただ、コンセンサスをつくるのは非常に難しいなと思いました。どういう風に作っていくのかということがこれからの課題なのではという感じがしています。
【岩田】ありがとうございます。あの、実は先ほど勝手に境界と言ったのですけど現状としてはゾーニングがされていないですよね。まだ。いろんな話でいろんな問題が起こる度にゾーニングをしておかなくてはいけないと言いますが、それは、今回生田緑地憲章という形になりましたけれども、そういうこと一つとってもそうですが、やはり区域区域で取り扱い方を変えないと、既に植栽が一杯入っているところで在来の自然を守ろうといったところでかなり無理がある。使い方もありますし、ある程度分けて行かなくてはいけないと思います。大雑把にこの青少年科学館があり、岡本美術館があり、というこのエリアについては所謂公園として今まで整備されてきた訳なので、利用がメインだということでここの部分と、だけどその周辺の里山と言った時にはある程度在来の自然が残っている所の方がいいよねと言うことで、勝手に実はゾーニングをしています。 そうではなくて、生田緑地全体が公園なんだと考えている人もやはりいます。仰る通りで、どういう案でコンセンサスを得ていくか、その手続きをどうするかという手続き的な問題もあるのですけど、そろそろはっきりさせないと、その部分で他でも市民同士ぶつかり合うことが起ります。何とかしなければいけない時期なのかなと思います。
【島田】ゾーニングというのはとても大事な事だなと思いましたね。保全と活用という言葉がありますが、こういうと語弊があるかも知れませんが、少し割り切ってやることが必要なんではと思いました。
【岩田】そうですね。ありがとうございました。津田さん如何ですか。
【津田】市民は公園なのでどこにでも入っていいだろうという風に思っていらっしゃる方がいるかも知れないから、整備した所だけでお願いしますとか、そういう表示なり何なりをしていただいた方が良いと思います。というのは生田緑地の中で枡形山の方で地層が観察出来るボイントが沢山あるのですが、そういう所にペットの糞があったり、崖を平気で崩していたり、登ったりという心ない市民もいるので、ただ、変に看板を立てるとここは珍しい地層だと分って、持って帰る人も増えそうだけど。市民のマナーの向上を何とかして欲しいと思います。
【岩田】前回の時も別のところでも問題になりました。崖崩しと犬のマナーですね。犬の問題は多くてリード無しで放っていたり、糞の始末もしないでそのまんまという人も多いです。何とかしないといけないのかなと思いますね。以前に鎌倉中央公園に行きましたが、あそこはペットの愛好者同士でマナーを向上させようとしています。そうでないと自分たちは公園の中にぺットを連れて入ることが出来なくなるという意識で、彼ら同士でやっています。生田緑地の場合は、もう勝手自由なので、注意しても知らん顔をして行ってしまう人がまだまだいます。
【岩田(芳)】昨日も里山の自然学校で、子どもと一緒に田植えの為に坂を上がっていたのですが、中型犬だったのですが、飼い主さんがリードをつけていなくて、最初に岩田が注意をして、次に子どもたちが犬はリードをつけてと飼い主にしつこいくらい言って、最後に私がつけてくれと言っても無視して行ってしまいました。子どもに言われても無視出来るというのはいい根性をしているなと思いました。
【岩田】佐藤さんは如何ですか。
【佐藤】今日は歩いている時に、家族連れでお弁当を広げているのを見て、公園として利用されているなと思いました。私などは自然派で、自然がいいと思いますが、先程言われていたように、ゾーニングして、ここは皆さんが楽しむ所、ここは自然を守る所とした方が良いなと思いました。雑木林として維持をするのは大変でしょうが、管理をして綺麗にしてある所や、そのままで遷移にまかせる所とか、いろんな所を作って、雑木林とか、常緑樹林とか。自然にしていたらこうなる。整理をしたらこうなるという風に見ていただくと良いと思いました。それと、今日は湧水が多いのでびっくりしました。いろんな所でお水が出ていたので、 十数年間毎週来ているのにこんなにゆっくりと見る事は無かったのでびっくりしました。良かったです。
【岩田】横浜も緑は多く、広い公園が多いのですが、そこの生物層で言うと生田緑地は狭いですけど、いろいろな生き物がいます。それはこの水のお蔭です。それと、ほんとうに今言われたようにゾーニングを市民部会でもやりたいなと思って、こういうことを始めました。まぁ我々がいきなりそういうことを言っても網羅的に全部やることは出来ないので、部分部分を少しずつ整理して、5年位かけて、ゾーニングと言えるような物を作りたい。その間に部分部分で手を入れながら、やれる所はとやるということを考えています。植物班ではすでにシラユキゲシの駆除をやってくれていますが、そういうことだとか、やりながら、やれる所も有れば、やれない所もあるで、そういう整備をしていってと考えています。生田緑地の整備構想から始まって4年やっていますが、その中で常にゾーニングは必要だねと言ってはいるのですが、こうしようというゾーニングは出ていないです。なかなか大変ですが、それをやらないと植生管理が出来ない。そういうことでこれから少しずつ皆さんの意見を集めてやっていこうと思います。
【前田】ええっとですね。正直言って、ここは今、税金を使って管理をされているのでしょうけどやはり公園にはできるだけ多くの人たちが来てということも大事だと思うのですね。いくら自然が元通りになっても、誰も来なくなったのでは、それはそれで違った意味で大事でしょうが、とりあえずできるだけ大勢の人が楽しむ為にくるということで、一般的な人、例えば日比谷公園のような整備された庭園的なところを想定して来る方にもある程度満足いくような、先ほど佐藤さんが仰ったようないろんないろんな場所を作って来た人が自分の好みの場所を選んで自由にやれることを考えることも必要なのじゃないかなと思いました。もう一つはニーズというのは変わっていくのですね。昔、鳩が平和の使いと言われて豆をまいて呼び集めていましたが、今は反対にどうやって上手く追い払うかと言う風にニーズは変わっていくのでなかなか難しいと思うのですけど、場所ごとには人も満足出来る、鳥も満足出来る、魚も満足出来る、地面の中の生き物も満足出来るような地域を上手く散りばめてやることです。「言うはやすく行なうは難し」でしょうが、今後長い目で見て、やって戴きたいと思います。
【金】初めて参加しました。自分自身は菌類について勉強をしているので、側溝と関係するのですが、出ている水が土の中でどういう関係になっているかを知っておかないといけないと思います。  私自身がどうすれば良いかということに関しては、いろんな皆さんの意見に納得できるなということがありながら、身近かな問題で言うと、例えば専修大学側に西口パーキングがあって、そこの下のホタルの里の方に降りていく谷戸のハンノキの林ですが、あそこを歩いていて思うのですが、水量が、実際地面の下がどうなっているか分らないですが、ペーハーがどの位で、どれくらいの水量が有るかということはちゃんと調査をしないとなんとも言えない部分なので、目で見ただけでカラカラだとか、水が無いと言うのは問題だと思うんですけど、歩いたらパサパサという状態で、今だけでなく、秋に歩いてもそう感じています。去年もそう思いました。ハンノキ事態お水があるという条件でないと育っていかないということもあるし、折角ハンノキの林があるのであれば、谷戸の部分を水の問題とか今後考えて行かなければいけないと思いました。
【岩田】ハンノキ林についてはというか谷戸の乾燥化は進んでいるので、それを何とかしなければいけないという事でホタルの里の活動はやってきています。ハンノキ林については、昨年の12月から意見がいろいろとある中で、特にあそこの場合は環境省の特定植物群落G(乱獲その他の人為の影響によって、当該都道府県内で極端に少なくなるおそれのある植物群落または個体群)に指定されているので、へんな事は出来ないと、植物班の方と一緒に樹木調査を昨年12月に実施し、その結果、あそこの探勝路の整備をした時に攪乱されてその後にアカメガシワやヤマグワ、ヒメコウゾだとかが入り込んで、そのまま大きくなってしまっていることが分かりました。そこでとりあえず一番南側から手を入れようかという事で始めました。それと同時に1本その工事の時に水路を掘ってしまってある。池の下に。水路を掘って水を流している為にそのあたりが乾燥化しているので、それを止めて、周囲を湿潤にする事と、ヤマグワ、ヒソコウゾ、アカメガシワ等を伐って、少し開いて、そこに実生のハンノキを植えることをやりました。少し様子を見てどうなるかなと。次回、次々回あたりに歩いて見るつもりです。 渡辺さん(奥様)如何ですか。
【渡辺】今日初めて参加しました。いろいろな問題が有るんだなということを一般市民として感じました。私も生田緑地が好きで何回か来ることがあり、主人が関わっているので、多少話は聞いていたのですが、市民と行政の方が一緒に生田緑地をどうしていこうかと検討して実行して行くのは素晴らしい事ですね。どんどんとやって戴きたいと思います。十人十色と言いますが、人が10人集まればいろんな意見があるので、100%植物も動物も人間も満足する事は難しいと思いますが。先ほどから出ているゾーニングですか、確かに人間が主導権を持ってゾーニングをするのですから人間の為となってくるのじゃないかと思いますが、それでもゾーニングはやっていかれた方が私は良いと思います。生田緑地をどうするかという何年後かの中長期計画を立てていると思うので、そこに向けて目標を一つにしないと、いろいろな団体の方々が色々な考え方があると思うので、そうするとチグハグなことになり纏まるものも纏まらないことになると思います。
【山口】一緒にやって行かれると良いのじゃないかなと思っています。
【岩田】どうぞ一緒にやって下さい。渡辺(夫)さんまだ、言い残した事は無いですか。
【渡辺】嫌もう、今日はおとなしくしていないと。(笑い)
【山口】植生ということではかなり遷移が進んでいるところもある、土壌も落葉が溜まって何とかしないといけない所もあり、水の管理も非常に難しいなと思いました。遷移が進んでいる所ではすぐやらなければいけないかなとか、少し考えてやる必要がある所などそのへんを整理して考えてみたい。整備に関しても少しずつやっていきたい所がちょこちょことあって、なかなか水の管理は難しいと思います。
【岩田】本当にそうですね。井戸を掘ったらいいという案も毎年何回も出ているのですけど、出来れば自然の状態で可能なということで行きたいなと思っています。それから、ホタルの里で考えるとピクニック広場には木を植えていって、もう少し保水力を高める事なども考えたい。できるところでやれたらと。
【鈴木】言いたいことは皆さんが仰ったので。生田緑地は178.3ヘクタールという本当に広い場所であるのですけども、その中で今までの話のように利用する場所と保全する場所を決めて行くことは大変な事なので、今までのように行政側だけで決めるのでなく、そこで活動をしている市民、隣接している居住者の方等皆さんの意見を聞きながらどうしていくかを決めていくのがベストかなと思います。市民の声を聞ける場を我々だけで作れるかというと、それだけの力がなくて市民の皆様の力を借りたいと思っています。是非、皆さんの周りの方にも声をかけて戴いて、生田緑地に少しでも関心を持ってもらって戴けるようにお願いいたします。一番最初からホトケドジョウがとか言われても、それには興味ないと言われてしまいそうなので、まずは山の中を歩くのも楽しいですということで誘って戴いて、一人でも多くの人に生田緑地に関心を持って、1日参加した中で1つでも面白いと思っていただける物があれば次につながると思います。多くの方に参加をして戴きたいと思っています。水の管理にしても、行政は綺麗にしたいという事だけでやってしまい、取りかえしがつかないことを起す可能性があります。そういう時に皆さんの声を如何に形として残していくかという事が大切です。異動後の次の職員は今までの流れを知らないということが普通に起きます。そうならないためにも記録を残す、誰が見ても分るマップ等として残す事が皆さんの参加した作業として残していければある程度無くなると思います。  人の輪を広げ、記録を残す作業を是非、続けて行って欲しいです。
【岩田】こういう会は、本当はこれくらいの人数の方がやりやすいのですが、去年の8月の仮スタートから数えると1回のみの参加者を含めると60人にはなってます。 もう少し、人数が増えて、いろいろな人がいた方がいろいろな意見があって良いと思います。声をかけて戴けたらと思います。今日は本当に有り難うございました。

以上

・・ 生田緑地植生管理協議会 ・・ 川崎市北部公園事務所 ・・

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