里山の自然学校2016 第3回 プールのヤゴの救出作戦


里山の自然学校2016
第3回《プールのヤゴの救出作戦》

【2016/6/6 更新】

日時 2016年6月5日(日) 10:00~15:30 曇
場所 稲田公園児童プール
参加者
(OG) 小林海音
(3)山下はなの
(2)大橋拓真、工藤千穂、軸丸陽希、佐藤晴奈
(1)齋藤凛々子、猿谷明衣、鈴木美舟、仲田稔里、小林虎徹、小林祇龍、佐藤功一、田通 潤、
   中垣祐輝、福田公成                                     16人
講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山幸雅、藤間凞子
                                                  5人

第3回里山の自然学校は、プールのヤゴの救出作戦です。
雨の中を稲田公園に向かいましたが、9時に着いた時には、小ぶりになって、雨は上がり始めました。
プール施設の鍵を開けて、この日に使う用具を降ろして、排水バルブを開けようとしましたが、少ししか回りませんでした。
そこで、近くから来る予定のメンバーに電話をかけて、CRC 5-56を持ってきてもらい、何とか、排水を始めることができました。
しかし、プールサイドは糞だらけでした。
野生鳥獣数種のものとは思いましたが、具体的には不明でした。
子どもたちの活動を考えると支障があると思われましたので、まずは掃除から始めることにしました。
問題は箒やデッキブラシなどの掃除道具がないことでした。
バケツの水で流そうとしましたが、くっついていて上手く流れません。 木の枝で掃くと簡単にとれましたが、面積が広いのでとてもやり切れません。
時間になったので、活動を開始することにしました。 雨はすっかり止みました。

プールの事務所内で、活動についての説明を済ませ、プールに入ることにしました。

まずは、一番浅いプールからですが、外から見ていてもヤゴがいるようには見えません。
プールに入って、網を使って、落葉や泥の溜っている所を掬うように話しましたが、プールの周囲に並んでしまって、なかなかプールに入ろうとしません。

実際に掬ってみせることで納得したのか、プールに入って、掬い始めました。
初めの1匹を掬えれば、後は夢中になって、ヤゴの救出作戦が始まりました。

水位が下がってきたところで、隣の二番目に浅いプールも探ってみるように促しました。
こちらには、更に多くの泥や落葉が溜っていましたので、ヤゴの数も多く、次々に救出していました。
これらはシオカラトンボやアカトンボでした。
アカトンボやシオカラトンボのヤゴを見慣れたところに、隣のプールに浮いていたギンヤンマのヤゴの死骸を見せました。
活動開始前に、図を見せた時には実感が湧かなかったのだと思います。 本物を見たら、「こんなに大きいのか」という言葉が出てきました。
また、ギンヤンマのヤゴを採集したいという意欲も湧いてきたようでした。

子どもたちが一番浅いプールで活動している間も、一番深いプールのプールサイドの掃除は続けていました。

二番目のプールでの活動も始めました。

今回、初めて、ギンヤンマを採集しました。二番目のプールでした。

間もなく、一番深いプールでの活動を開始しました。


プールサイドでお弁当を食べました。
雨は上がっていましたが、風があり、気温は21℃まで下がっていました。

午後の活動を開始しました。

採集したヤゴの数を数える活動も開始しました。




活動を終えて、ヤゴを救出した後の泥や落葉を、プールサイドの一角に集めました。


採集したヤゴの一部は子どもたちが、短期間飼育して、トンボに羽化させるために、ペットボトルに入れて持ち帰ります。


もう保護者の方が迎えに来ていましたが、集合写真を撮り、ヤゴの飼育方法について説明しました。


今回救出したヤゴは、アカトンボ 4,654匹、シオカラトンボ 329匹、ギンヤンマ 21匹でした。
今年は早い頃から暑い日が続きましたので、既に、大部分が羽化してしまったのではないかとの思いもありましたが、ギンヤンマの21匹は過去第6位でした。
総救出個体数は5,004匹で 3位、アカトンボだけでは第3位、シオカラトンボでは第2位でした。
イトトンボは出ませんでしたが、プールのヤゴの救出作戦としては、まずまずの成果だったと思います。
しかも、時間をかければ、まだまだ採集できたと思われます。
このプールが持っている止水性のトンボ類を棲息させる能力は非常に高いと感じさせる数字でした。


水が引いて、人もいなくなったプールにはハクセキレイが来ていました。


以上

里山の自然学校のスタートページ

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation