里山の自然学校2018
第 11 回《冬の里山》
【2019/2/10 更新】

日時　2019年 2月 10日(日) 10:00〜15:00　曇 場所　生田緑地　市民活動室〜萌芽更新地区〜ハンノキ林〜田圃〜ヨシ原〜戸隠不動尊跡〜芝生広場〜市民活動室 参加者　里山の自然学校2年生 　　　　　　　　杉本大知、花岡澄空、森村　玄、森村　舜 　　　　　里山の自然学校1年生 　　　　　　　　三木　優、川口真瑠、岡部美海、小野寺花柑、粕川結太、堅田真帆、中村駿介、松木倫英 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　12名（今年度登録参加者 21名） 卒業生　佐藤晴奈 講師　岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、藤間�X子、山本　晃　　　5名 参加者合計　18名 前日は全国的に寒くなり、川崎でも住宅の屋根をうっすらと白くする程度の雪が降りました。 平成 30 年度里山の自然学校の最終日、＜冬の里山＞です。 生田緑地に集まった子どもたちは、早速、雪遊びや、事務所の外壁に止まっていたシロフフユエダシャクなどのフユシャクの観察をしていました。 期待していた程の雪はありませんでしたが、雪だるまをつくったり、雪合戦をしたり、遊びは止めない限り続きます。 事務所を出ると直ぐに、スギの花の観察が始まりました。「花粉症の子は近づくな！」 谷戸に降りる階段の手摺にウスモンフユシャク(メス)が 3 匹いましたので、見易い場所にいた個体をルーペで観察しました。 ただ、ルーペの使い方がおかしい子もいて、本当に見えているのだろうかと少し不安が残りました。 フユシャクは冬に繁殖活動をする蛾で、メスは翅が退化しているため、見つかった場所の付近で一生を終え、世代交代を繰り返しています。 繁殖活動は種によって微妙に時期をずらしているようで、12 月から 3 月まで、観察できる種が変化します。 ルーペを使って観察すれば、身近にいるリトルモンスターに会えると思います。 谷戸に降りる階段はスロープもあり、子どもたちは平気で降りて行きますが、大人は恐々、手摺につかまって降りました。 木々の幼木を見つけて、葉痕を観察しました。 何の顔に見えるでしょうか。 オニグルミ葉痕 萌芽更新地区下で集合写真を撮りました。 ハンノキ林上の池は一部が少しだけ凍っていました。 ハンノキは梢の先に雄花序を垂らしていました。 晴れて気温が上昇すれば、花粉を撒き散らす季節でしょうか。 昨年受粉した松果もついていました。 枯葉をつけて落とさないヤマコウバシは、冬の生田緑地のハンノキ林の少ない賑わいとなっています。 ガマズミの紅い実に雪が載っていました。 ウグイスガグラの蕾はまだ硬く、春を待っていました。 湿地地区も、畑も、梅畑も、うっすらと雪が覆っていました。 田圃の一部が辛うじて薄く凍っていましたが、子どもたちが投げる雪玉で割れていました。 イヌシデの冬芽に混じって、イヌシデメフクレフシが多数見られました。 ソロメフクレダニというダニの一種が棲息することで、頂芽の鱗片が肥大化したものです。 冬芽観察を楽しいものにしてくれます。 アブラチャンの太枝を支えていた支柱が無くなっていました。 このアブラチャンは大切にしたい樹木であり、このままでは危険でもありますから、蕾が膨らむ前に、保護のための支柱を立ててほしいと思います。 芝生広場でも集合写真を撮りました。 サクラの木にノキシノブを観察しました。 市民活動室に戻って、お弁当を食べました。 天候が崩れて室内活動を余儀なくされた時のためにと思って、「作ろう草玩具」という本を持参していたので、昼食後の休憩時間を利用して、シュロの葉を取ってきて、試してみました。 午後は里山の自然学校の一年間についての感想文を書いてもらいました。 書き上げた感想文は、皆の前で発表してもらいました。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪ （参加した一人の子の感想文） わたしが、今年の里山の自然学校で一番楽しかったことは、ヤゴのときです。 そのとき、ひざのしたぐらいまでしかない浅いプールしか入ることができなかったので、もっと深いプールに入りたかったです。 けれど、浅いプールでヤゴを 2〜3 ひきとれて、そのうえ、おたまじゃくしまでとれたので、少しものたりなかったけど、まんぞくしたし、とってもたのしかったです。 また、この日はとてもおなかがすいていたので、いつもより　おべんとうがおいしく感じました。 わたしは、これがおわると、よういしていた水そうにヤゴをうつして育てました。 全部せい虫になることができましたが、一ぴき　がししてしまいました。 この出来事の前ですが、トンボたちは　いきたえさしかたべなかったので、ママが庭からイモムシみたいのをトンボたちにあげたら、たべなくて、そのうえイモムシみたいなのが だっそうしてしまったので、びっくりしてとりにあげてしまいました。そのあと、がししたトンボいがい、はなしました。 がししたトンボは、ひょう本にしました。 わたしはヤゴをそだてるのがとてもたのしかったので、夏休みの自由研究にしました。 学校に自由研究をもっていくと、女の子よりも男の子があつまってきました。 わたしは、トンボはぜんぜんきもちわるくもないのに、きらいなんだと思いました。 このことのおかげで、わたしは今までくわしくしらなかったトンボやヤゴについて、育てながらしることができました。 そして、何日かたったある日、道をあるいていたら、シオカラトンボがとんでいました。 それは、自分が育てたトンボかなと思いました。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪ その後、修了証書の授与式を行いました。 今年の修了証書は、先生方全員が入っていて、欠席が一人だったことから、6 月のプールのヤゴの救出作戦の時の集合写真を使いました。 今年度 10 回参加した子は 7 人でした。 今年度 9 回参加した子は 1 人でした。 今年度 8 回参加した子は 3 人でした。 今年度 5 回参加した子は 1 人でした。 余った時間は、里山の生物名でシリトリを行って遊びました。 記録は、卒業生の佐藤さんにお願いしましたが、彼女は次年度の里山の自然学校からは正式にアシスタント講師として参加する予定です。 講師の挨拶を行って、第 14 期の里山の自然学校を終了しました。 以上

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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation