里山の自然学校2022
第07回《夏の里山》

【2022/8/28 更新】

日時 2022年 8月28日(日) 10:00〜15:00 雨
場所 生田緑地
参加(里山の自然学校 3年生)房安弘太郎
  (里山の自然学校 2年生)久保田あかり、柴田綾乃、畠山泰知、吉田絃
  (里山の自然学校 1年生)安達湊都
              石垣来花、伊藤奏人、卜部愛理、川口珠璃、河村桧弦、
              小林紗羅、北條真海、山内貴心
                         14 名( 7人欠席)
講師(事務局) 岩田臣生、岩田芳美 (応援) 伊澤高行
総勢 17 名

7月末の第 6回<生物調査>はコロナ感染者数が多く、熱中症の危険が心配される暑さのため、中止しましたので、 今回は、天気は広い範囲の雨予報が出ていましたが、曇の時間もありそうなのと気温が低そうだということで、開催することにしました。
夏休みは既に終わった子も、後数日で終わる子もいました。


朝から雨が降っていましたので、午後に予定していた室内活動を先に行いました。
それは、4月からの里山の自然学校の<春の里山>、<田植え>、<プールのヤゴの救出作戦>、<ホタル観察>、<夜の昆虫観察>などの感想や、 面白かった活動、印象に残った生物などについて書いてもらい、皆の前で発表してもらう活動です。
また、子どもたちの心に残った生きもの投票を行ったら、ゲンジボタルが最も多く、次が、シオカラトンボの羽化、そして、ヤド、ヤブヤンマ、ルリタテハ、ニイニイゼミ羽化、ヒガシニホントカゲ、 ニッポンマイマイなどがあがりました。


11:20 室内活動を終えたところで、お昼には早いと思いましたが、雨が止む様子がありませんでしたので、お弁当にしました。
お喋り無しの弁当時間に、子どもたちは慣れてしまっている様でした。

お弁当を済ませてから、田圃での生物調査(アメリカザリガニ駆除)のために必要なものだけをリュックに入れて、トイレを済ませて、整備事務所裏に移動し、各自、手網を選んで、谷戸に降りました。


田圃に行く途中、萌芽更新地区に寄って、各班の木の夏の状態を観察することにしました。

萌芽更新地区の手前で、木の枝から、2cm程の大きさの白い変なものがぶら下がっていました。
白い鎧をスッポリ被ったような形で、中には、ハムシの幼虫のような顔がありました。
さて、何でしょうか。不思議な生きものとの出会いがありました。

ツリバナの実が紅くなっていました。

萌芽更新地区上に到着しました。
4月の<春の里山>の時に、4班に分かれて、それぞれの班の木を選定して、観察して、特徴や気がついたことを記録してもらいました。
この日は、その班の木の夏の状態を観察してもらいたかったのですが、降り続く小雨の中、樹林に入るのは諦めて、木道脇のA班の木(イヌシデ)とB班の木(ミズキ)を皆で観察しました。
萌芽更新を観察できる雑木林を目標植生とした萌芽更新地区としては、樹木が多過ぎるようです。
実生から育った若い樹木の枝葉が茂っていて、木道脇で花を咲かせようとしているオトコエシが1本だけになっていたことでも分かります。


上の田圃に到着しましたが、雨は止んでくれません。
リュックサックなどの荷物は、木道の少し広くなっている場所に置いて、傘を立てました。
田圃の周囲はミゾソバやジュズダマが茂っていましたが、下の段の中間辺りは簡単に木道から畦に渡れそうでしたので、そこから、次々に田圃に入ってもらいました。
稲を踏み荒らしてはいけません。
畦の壁や、繁った草の下を掬うことで、隠れていたアメリカザリガニを採集して駆除する活動を行いました。

(下の段の木道側の畦付近)

(下の段の北側の畦付近)

(下の段の南側畦付近)

(下の段の東側、沢側の畦付近)

(上の段と下の段の間の水路)

(上の段)

雨の中でも、稲穂は咲こうとしていました。
稲穂
田圃の近くには、ミゾハギが咲いていました。
ミソハギ
アメリカザリガニ駆除の活動を終わりにしました。
見上げたら、上空に、ウスバキトンボが飛んでいました。
ナガサキアゲハ(オス)も飛んでくれました。
ミゾソバの葉上に、イチモンジセセリも観察できました。

夢中になって活動していた子どもたちは、親が見たらビックリするだろうと思われる状態になっていました。
本当に楽しかったようです。

集合写真を撮りました。

活動中に田圃周りにあったホウズキの実を取っておいたので、それを観察しました。
昔、ホウズキの実を玩具にしていた文化は忘れられていました。

半数ほどの子が全身泥まみれになっていたため、シャワーを使わせていただきました。
上の田圃のアメリカザリガニ駆除は、苗を植えていない、畦沿いの溝の部分で行いました。
初めのうちは、ここに並んで立っているだけの時間が多かったのですが、1匹採集できると、もう夢中になって、終了の指示を出すまで、止めようとしませんでした。
都会の子どもたちだからという心配は無用だったようです。
悪天候のお蔭で、暑さを感じることなく、<夏の里山>の活動を終えました。


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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation