里山の自然学校2023
第01回《春の里山》

【2023/4/16 更新】

日時 2023年 4月16日(日) 10:00〜15:00 晴一時雨
場所 生田緑地 市民活動室、生田緑地
参加(里山の自然学校 3年生)久保田あかり
  (里山の自然学校 2年生)安達湊都、伊藤奏人
  (里山の自然学校 1年生)岩見南翔、早稲田壮真、佐々木和花、後藤兼辰、
      坂本慶悟、杉下睦樹、ハラテックレオナルド翔太、山根浩敬
                         11 名(1人欠席)
講師(事務局) 岩田臣生
講師・応援   伊澤高行
卒業生サポーター 小野寺花柑      合計 14 名

里山の自然学校は、2005年に、植物班の@間X子を校長に、昆虫班の中臣謙太郎、山本 晃、事務局の岩田芳美、水田ビオトープ班の岩田臣生の 5人で開校しました。
しかし、今年の活動者は岩田臣生だけになってしまいました。
この活動を止めるという選択肢もありますが、関心を持ってくれる皆さんの応援を得ながら、可能な範囲で続けてみようと思い、募集人員を10人にして開校することにしました。
そして、この日、水田ビオトープ班の伊澤高行、卒業生サポーターの小野寺花柑の応援を得て、第 1回<春の里山>を実施しました。
里山の自然学校第19期生は 12名です。
川崎市内居住者は 5名、横浜市内が 4名、世田谷区、稲城市、市川市が各 1名です。
毎回の活動案内は、里山の自然学校のグループメールで行うことにしました。
これなら、当日の朝でも、出欠を確認できます。
実際、前夜に発熱したために欠席したいという連絡がありました。
集合は市民活動室として、活動は全員の自己紹介から始めました。
それから、トイレを済ませて、フィールドに出ました。

谷戸に降りました。

階段の手摺にミスジマイマイがいました。
右巻きのカタツムリで、3cmほどの大きさがあることで、ミスジマイマイと分かります。


タマノカンアオイの花を観察しました。
今、NHKの朝ドラになっている高名な牧野富太郎博士が見つけて、新種として名前をつけた植物であり、標本原産地が川崎である唯一の植物であることを学習しました。

蕾がついているハンショウヅルを観察しました。
ツル草に見えますが、ツル性の木本で、蕾がついている茎は昨年成長した茎であることなどを学習しました。

階段の上には、沢山の役目を終えた雄花序が落ちていました。

カントリーヘッジに積まれた材には、タマキクラゲが沢山生えていました。
また、アカハネムシや、6mm程のジョウカイボンに似た甲虫、12mm程のヒメオビオオキノコなどがいました。
カントリーヘッジが昆虫などに利用されることを、改めて、実感しました。

ヤマグワの花が咲いていました。
ムラサキケマンやツボスミレの花、外来種セリバヒエンソウも咲いていました。
ヒメコウゾの花も咲いていましたので、比較しました。


ハンノキを観察して、生田のハンノキ林が環境省の特定植物群落に指定されている樹林えあることを学習いました。
ハンノキ林上の池の濁りは取れていませんでしたが、アメンボを観察できました。

上の田圃には、番のカルガモがいて、黒い小さなオタマジャクシが群れていました。
国産最大のアズマヒキガエルの幼生で、国産のオタマジャクシの中では最少クラスえあることを学習しました。
里山の自然学校の田植えに使う田圃であることを説明しました。
期待に反して、田圃に降りて、オタマジャクシと遊ぶことに夢中になってくれる子は現れませんでした。
下の段の水面はだいぶ広がっていました。

カルガモは、夢中で何かを漁っていました。

シュレーゲルアオガエルの卵が水面に浮かんでました。
カルガモが穴から引っ張り出してしまったようです。

下の田圃も観察しました。
ヨシが伸び始めていて、ヨシ笛がつくれる状態いなっていました。
4/13(木)に代掻きを行った範囲いは、水面が広がっていました。
晴れあがって、陽射しが強くなってきたので、ヨシ原近くの木陰の木道上で、お弁当にしました。
狭い所に集まってのお弁当になったので、黙食にしました。

マスクを外して、集合写真を撮りました。

戸隠不動尊跡に向かいました。
ヤマツツジが咲き誇っていました。

戸隠不動尊跡でも、マスクを外して、集合写真を撮りました。

芝生広場に出ましたが、フデリンドウは見つかりませんでした。

里山の自然学校2年生から、班の木を決めないのかという意見が出ましたので、コースを変更しました。
萌芽更新地区で、全員を2グループに分けて、班毎に、班の木を選びました。
これから、夏、秋、冬と、その変化を観察していきます。

A班 安達、伊藤、坂本、久保田、佐々木

B班 岩見、杉下、後藤、レオ、山根、早稲田

萌芽更新地区を出て、自然観察を続けてから、雷に追われるように市民活動室に戻りました。
キンランが咲いていました。

市民活動室では、この日の自然観察で出会った生物を整理しました。
昆虫 アカハネムシ、ヒメオビオオキノコムシ、ガガンボ類、ハバチ類幼虫、蛾類幼虫、イチモンジカメノコハムシ、キタキチョウ、ツマグロオオヨコバイ、ナナフシモドキ、アシナガバチ、クマバチ、アメンボ、ジョウカイボンの仲間
陸貝 ミスジマイマイ
爬虫類 シマヘビ、カナヘビ
両生類 アズマヒキガエル(幼生)、シュレーゲルアオガエル(卵、声)
鳥類 ウグイス(声)、ガビチョウ(声)、コジュケイ(声)
菌類 タマキクラゲ
植物(草) ムラサキケマン、タマノカンアオイ、キツネノボタン、ツボスミレ、ホウチャクソウ、タンポポ、セリバヒエンソウ(外)、ハルジオン(外)
植物(木) ヤツデ、モミ、ヤマグワ、ヒメコウゾ、ハンノキ、シラカシ、ハンショウヅル、マンリョウ、クヌギ



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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation