里山の自然学校2023
第04回《ホタル観察》

【2023/6/18 更新】

日時 2023年 6月18日(日) 16:00〜21:00 晴
場所 生田緑地 市民活動室、生田緑地
参加(里山の自然学校 3年生)久保田あかり
  (里山の自然学校 2年生)伊藤奏人
  (里山の自然学校 1年生)岩見南翔、早稲田壮真、佐々木和花、佐野詩織、後藤兼辰、
      坂本慶悟、杉下睦樹、ハラテックレオナルド翔太、山根浩敬
                         11 名(1人欠席)
講師(事務局) 岩田臣生
講師・応援   伊澤高行
      合計 13 名

市民活動室に集合して、前回稲田公園児童プールで救出したヤゴについて、持ち帰ったヤゴの羽化状況を報告してもらいました。
採集した時のアカトンボのヤゴは極めて小さいものが多く、飼育管理して上手く羽化させることが難しいだろうと思いました。
案の定、元気に飛んで行ったという報告は殆ど聞けませんでした。

この日は、いつものように、生田緑地整備事務所近くの降り口から谷戸に降りました。
ピクニック広場からハンノキ林にかけては、通行禁止になっていますので、園路内にも草が生えています。
トモエソウは小さな蕾をいくつかつけているのがやっと分かる程度でした。
園路沿いの草地には、アズマネザサの新稈が多数伸びていました。
そんな新稈の先端に、赤いダニを体につけた1cm程の大きさのツツゾウムシの仲間(甲虫)がいました。
ミズヒキの葉上に、1cm程の大きさのハリカメムシ(カメムシ)がいました。

枯れコナラの大木が恐いのですが、萌芽更新地区上の園路に出る道を取りました。
2〜3cmの大きさのホタルガ(蛾)が目の前を飛んで、ヤブに消えました。
体長1.5cm、幅4mm程の黒褐色の甲虫がいました。
この季節の生きもの観察では、昆虫に詳しい人の参加が欲しいと思いました。
ツリバナが若い実をつけていました。

枯れコナラの大きな落枝があったようで、木道の柵が壊れていました。

萌芽更新地区上の園路(木道)に着きました。
4/16(日)の春の里山の時に選定した「班の木」の状態を観察して、ノートに記録する活動を行いました。
(A班)

(B班)
B班は、どれがB班の木だったか忘れている子が半数で、分裂して揉めていました。

コクワガタ(オス、メス)、ヨツボシケシキスイなどを観察しました。
コガシラアワフキが葉の上で見つかりました。
オオカモメヅルが花を咲かせていて、その葉裏にアサギマダラ(幼虫)がいました。
アサギマダラは長距離を移動するチョウとして有名で、生田緑地でも成虫を観察していますが、幼虫を観察したのは、私は初めてでした。


サルトリイバラの花が実になっていました。
ノコギリクワガタ(メス)を見つけて観察しました。
良い機会なので、掌に載せてみるように指導しました。

ヤブムラサキの葉上に、沢山のカメムシ幼虫がいました。
何というカメムシでしょう。

梅ノ木広場まで来ました。
草むらに、トホシテントウがいました。

田圃の苗を観察しました。
でも、自分が植えた苗がどれか見ることよりも、アメリカザリガニがいないかと探していました。


ヤマグワの実とヒメコウゾの実を比較して、違いを観察しました。

戸隠不動尊跡地で、集合写真を撮りました。
毎年、ここで撮影しておくと、背景の雑木林の変化が記録されるかも知れません。

芝生広場経由で、梅ノ木広場に戻ってきました。
夕方のお弁当を皆で食べました。


暗くなり始めた頃、上空をヤンマの仲間が飛び始め、やがて目の前を飛び交うようになりました。
私の目はあてになりませんが、2種以上が入り乱れて飛んでいたように思います。


19時過ぎたところで、トイレに行きたいという子が現れたので、5人を連れて、西口のトイレに行きました。
帰りには、ハンノキ林の中で、5〜6匹が光り始めていました。
ホタルの里は、この日も、なかなか光り始めませんでした。
ですから、ホタルの里から調べ始めたのは失敗で、ハンノキ林から始めて、ホタルの里の調査の後、もう一度、ハンノキ林まで調査するべきだったと反省しています。
少なくとも2回調べると、そのタイミングによって、カウントした数が異なることも、20時を過ぎると急減することも理解できたのではないかと思います。
私の調べでは、ホタルの里〜湿地地区が 18、竹林下が 3、ハンノキ林が 17、合計 38で、僅かずつ減少し始めたと思います。
しかし、子どもたちに聞いたカウントは、100を超えるものから 20程度まで、幅がありました。
昔のように、1チーム 5〜6人に分けて、調査範囲を区切って、一つの範囲を2回以上調べるとして、その場で毎回、数合わせを行って、最後に合計する方法をとるべきでした。
環境省モニタリングサイト1000里地調査は止めたので、何が何でも出現数をという気持ちがなくなりました。
それよりも、ホタルの出現場所を記憶して、ホタルの季節の水辺や植生の状態を考えることの方が大切だと思うようになっています。
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