生田緑地の生物多様性保全
【2017/1/26 更新】
田圃の水の管理と草刈り(田植え後70日)
日時 平成17年(2005) 8月27日(日)15:00〜17:30 晴
場所 生田緑地 下の田圃、上の田圃、湿地
参加 岩田臣生

【下の田圃】
台風11号の風雨で問題が発生していることと思い、生田緑地に出かけました。
まず、下の田圃に行きました。取水口が詰まって、水が止まっていました。沢の水量は多く、勢いよく流れています。
土砂を一掻きしただけで、田圃に水が入りだしました。
堰のわきを抜けていた流れは勢いを増しています。根本的に改修しなければならないと思いながら、今日は先を急ぎます。
イチモンジセセリが5〜6頭も、イネに止まっています。倒れた稲は1株でした。


【上の田圃】
上の田圃は、沢からの水路が完全に埋まり、案山子《からかさ一つ目》の柄(え)が折れていました。
まず、水路を堀り直して、水を通しておいてから、壊れた案山子を直しました。
案山子《ちりちりくん》の方は平然としていましたが、名札だけが裏返しになっていました。
稲は幾分乱れていましたが、倒れていたのは1株だけでした。 ただ、イナゴやカメムシが目立ちます。周辺の草が刈られてしまったために、野生のイネ科植物についていたカメムシが田圃に集まってきたのでしょうか。
水路沿いに置いた稲も育っています。
田圃の周囲に大きく伸びた草を、ジュズダマなどを除いて刈りました。
草刈りをしていると、里山の自然学校の参加者の野路さん一家が田圃の様子を見にやって来てくれました。 私は、顔ばかりか眼鏡にも流れる汗を拭くのに懸命でしたが、嬉しい出来事でした。


【湿地】
最後が湿地再生地です。
ここも久しぶりに水が溢れていました。水があるべき場所としてつくった場所には、全て水がありました。
野生化したニラと思われる花も咲いていて、何だろうと驚かされました。
ヤブガラシが広がりだしている場所もありますが、カラスビシャク、カヤツリグサの仲間が数種、セリ、ミズヒキソウ、アキノタムラソウなども咲いています。
昨秋から始めた湿地再生としては、この夏、漸く、手応えを感じられる様になりました。


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