生田緑地の自然の保全

セリバヒエンソウ、カナムグラ除草、アメリカザリガニ駆除
水路や堰の補修


日時 2010/5/6(木)10:00〜14:00
場所 生田緑地
参加 城本法子、岩田臣生、岩田芳美

ハンノキ林上でセリバヒエンソウを駆除しました。

4/30に上の田圃への導水路が壊れていました。 堰を造り直して、パイプをセットし直しました。
コミスジ、ベニカミキリ、ヒメカメノコテントウが挨拶に来ました。

上の田圃の下側の草地で、カナムグラ、アメリカフウロなどの駆除を行いました。
アメリカザリガニの駆除も行いました。上の田圃 21、湿地再生地 8、ハンノキ林上の池 7


ヨシ原の池の水は濁っていました。水が入らなくなって、気温が上昇した影響でしょうか。
昨年11月に伐採したハンノキが萌芽を始めています。 萌芽更新を繰り返す形で小さくしておけば、ご近所からの苦情も出ないでしょう。

下の田圃の堰は何故か、完全に壊されていました。 堰といっても、土嚢を積んだだけです。 何かを採ろうとして遊んだものでしょう。 土嚢を並べ直し、新たな土嚢も追加して、水位を上げました。 田起しもしなければならないでしょう。

田んぼの畦にジシバリやムラサキサギゴケが咲いています。 隣接のYさんが元気な時は、草は常に短く刈られていたので、上に伸びるものは刈られてしまって、一面にムラサキサギゴケが咲いていました。

アオスジアゲハがハルジオンに吸蜜に来ていました。

ミヤマシラスゲはこの谷戸のスゲ類を代表する大型のスゲです。 例年より早いように思われますが、花を咲かせています。

風になびく草地にクロハネシロヒゲナガが飛んでいました。 この季節、谷戸の草地で草の上辺りをジッと見ていると、フワフワと白い糸のようなものが漂っているのを見かけます。 良く見ると体長よりも長い触覚を震わせながら飛んでいる小さな蛾であることが分かります。 この日は、風が強くて、直ぐに飛ばされて、草の陰に潜ってしまいました。 クロハネシロヒゲナガ♂を2匹確認しました。

湿地再生地の水流の分岐が上手くいっておらず、一段目の池の水が干上がっていました。 少し手を入れましたが、根本的な改造が必要だと思われます。 池の中にアオミドロが発生してしまっていることを考えると急いで行った方が良さそうです。


スゲ類では、谷戸の水辺にゴウソ、カサスゲ、ミヤマシラスゲなど、樹陰にシラスゲなどが開花しています。

クロセンブリは下の田んぼにも、湿地再生地にもいました。 止水域が増えたことで生息域を広げているようです。

風を避けるように草の陰にヤマトシリアゲ♂がいました。

シマヘビが田んぼにいました。 見つけた人は悲鳴をあげましたが、私たちは毎年、田んぼで会えるのを楽しみにしています。

ヒメコウゾの花が咲いていました。 普段は邪魔にしている樹木ですが花は可愛いですね。
湿地再生地の縁にあるクリの葉柄のあたりがおかしなことになっていました。虫こぶです。 クリメコブズイフシのようです。 クリメコブズイフシはクリタマバチが産卵し、幼虫となって生活することで形成されるもので、5月下旬には蛹になり、6月下旬から7月中旬に成虫になって出てくるとのことです。
クリタマバチは、中国から持ち込んだクリの苗木または穂木について移入されしまった外来種で、1941年に岡山県で初めて確認されたクリの大害虫です。 これができると花が咲かず、実もできないことになります。
このクリは昆虫たちの吸蜜源になるようにと、北部公園事務所が苗木を植えたものです。 生田緑地周辺のクリ畑の状態は分かりませんが、5月中に伐り取って駆除した方がいいかも知れません。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation