生田緑地の谷戸の自然保全活動

ササ刈りと水辺の保全

ハンノキ林と湿地再生地の間にシロヨメナが咲いています。

ササ刈り
日時 2010/11/11(火)10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地ハンノキ林
参加者 岩田芳美、城本法子

ハンノキ林の北西のブロックのササ刈りをしました。
誰かが勝手に乱暴なササ刈りをしかけたために汚らしくなっていた所です。
倒木や落枝も散乱していました。これらは適当な長さに切って、2ヶ所に纏めました。
中央部分のアズマネザサは生物の保護のために残しました。


ヤブムラサキの紫色の実が目に鮮やかです。
ヤブムラサキ


水辺の保全
日時 2010/11/9(火)10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地ハンノキ林
参加者 岩田臣生



生田緑地のハンノキ林の保全については、2006年12月に樹木調査を行い、2007年からハンノキ以外の樹木が入って林を形成してしまった区域をハンノキ林に戻す活動、林床を湿地に戻す活動、新しい水流をつくる活動などを進めてきました。
今夏、降雨不足のため、猛暑の中で水流が涸れるという事態が生じていました。 ゲンジボタルをはじめ水生生物は生き残っているだろうか。心配しています。
生田緑地の湧水量は元々少なかったのですが、こんなことがあると今まで手をつけていなかった部分、即ち、水生生物が棲息していると思われる水辺にも手をつけなければいけないと感じました。
水量が極端に少なくなった時にも、水溜まりが点々と残っていれば避難していられるはずだと思うのです。
そこで、今年は水流の所々を段々状にすることを試すことにしました。

10/24から始めた今期のハンノキ林の保全活動は5日目となりました。
ミヤマシラスゲの生えている流れには土砂がたまっていました。 伏流しているところが数ヶ所ありました。
閉鎖された水面を開放すること、水深の深いところができるように所々に堰をつくることを試してきました。
これによって生物にダメージを与えては逆効果なので、同時に生物を調べながら活動していますが、現れたのはサワガニ、オニヤンマのヤゴ、ホトケドジョウ、カワニナなどでした。

この日は、ハンノキ林南東のミヤマシラスゲの群落がある辺りの手入れをしました。
毎回、あっちをやったり、こっちをやったり、気まぐれに思われるやり方をしているのは生物への負荷を小さくするためです。
水辺に点在している倒木や落枝を片づけ、水辺を覆っているアズマネザサを取り除き、ミヤマシラスゲの繁茂する根元に鍬を入れて穴を掘ったり、伏流している流れを開放したりする活動を行いました。
倒木や落枝や落葉や泥では間に合わないところでは土嚢も使いました。 勿論、土嚢の上には倒木などを置いて、土嚢が目立たないようにしました。

水辺に面した斜面下部には崩れ落ちてきた土砂がかなりたまっていました。ネザサの落葉も溜まっています。
次のステップとしては、これらを少し減らす必要がありそうです。 その上で、斜面の際に開放水面をつくるべきと考えています。
状態をよく観察し、取り返しの着く範囲を意識しながら、少しずつ進めようと思います。

アズマネザサの茂みの縁にチャノキが花を咲かせていました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation