生田緑地の谷戸の自然保全活動

籾摺りとハンノキ林(A07-2,3)の下草刈り

今日、下草刈りを行ったハンノキ林南端部(地区 A07-2,3)

籾摺り
日時 2010/11/16(火)11:00〜11:30 晴
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生、岩田芳美

今年の籾の籾摺りを行いました。
今年は苗づくりに失敗して、苗が少ししか用意できませんでしたので、収穫した籾も少なく、籾摺りは短時間で終わってしまいました。
今年度は収穫祭を開催する場がありませんので、里山の自然学校の子どもたちには少しずつ配りたいと思います。 毎日食べているお米がどんな植物なのか、どのようにして作られるのかを体験的に知ってもらいたいと思います。


下草刈り
日時 2010/11/16(火)11:30〜15:00 晴
場所 生田緑地ハンノキ林(A07-1,2)
参加者 岩田臣生、岩田芳美

ハンノキ林南端部の木道沿いの地区(A07-2,3)の下草刈りを行いました。
ハンノキ林の保全活動については、まず2006年12月に植物班の協力を得て毎木調査を行い、それを樹木地図に表してみました。 すると、ハンノキ以外のヤマグワ、アカメガシワなどパイオニア的な植物が南側の木道沿いに集中して生えていることが分かりました。 それが地区(A07-2)です。
そこで、2007年1〜2月期に、この地区(A07-2)のうち、木道がデッキ状になっている部分に接している部分(全体の1/3程度)の樹木を伐採し、密生していたアズマネザサを刈り取りました。また、ハンノキ林全域について、アオキの実生(10〜100cm)を抜き取る活動も行いました。
また、5月には、ハンノキ実生5本を湿地から運んで、この区域に植えました。
移植したハンノキの苗には直ぐにミドリシジミが訪れていましたが、蛾やハバチの仲間の幼虫が葉を食べるため、いつも殆ど葉をつけていません。 同世代のハンノキと比べると非常に小さいのですが、うち2本は生き残りそうです。
隣接のカラムシの群落が年々大きくなっているようで、このハンノキの苗が見えないくらいになっていましたので、草刈りをしないといけないと思っていたのですが、ツリフネソウが終わったらと思っていて遅くなってしまいました。 まだヒヨドリバナが繁茂して咲いていましたが、アズマネザサやカラムシなどが汚らしくなっていたので、残せるものは残しながら下草刈りを行うことにしました。
このカラムシは根元が15mm程になっているものが何本もありました。 今回、カラムシは全て刈り取りましたが、地下茎が残っているので来春、また繁茂するでしょう。
下草刈り前 下草刈り後

2007年2月には陸地化が進んでいた林床を湿地に戻すために新たな水路を1本つくりましたが、 その時に邪魔になって移植させてもらったタマノカンアオイが元気に育っていました。
こちら側で活動していた岩田芳美は不自然な並び方が気になったようで写真を撮っていました。

斜面のアズマネザサを刈ると、実生のコナラやヤブコウジなどが現れました。 ヤブコウジは赤い実をつけていました。
地上部の枯れたホウチャクソウに青い実がついているものがありました。
ヤマホトトギスの種子はまだ成熟していないようです。


まだ葉が残っている時期の下草刈りは、時間はかかるものの、様々な植物の状態を確認しながら行えるので、「こんな所に、こんな植物が生えている」ということを知る楽しさがあります。
そこに生えている植物の育ち方をみながら選択的に刈り取りや保護の活動をするというのは、自分たちが描く雑木林のイメージを実現させることかできるかも知れないという夢のある楽しい活動だと実感しています。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation