生田緑地の谷戸の自然保全活動


アメリカザリガニ駆除
日時 2011/8/30(火) 10:00〜14:00
場所 生田緑地上の田圃
参加 岩田芳美

上の田圃の下の段のアメリカザリガニの駆除を行いました。
結果は大30、小556でした。

田圃にはたくさんのシオカラトンボやオオシオカラトンボがいて、時々、オニヤンマが往来し、ショウジョウトンボも姿を見せていたようです。
周辺にはツユクサ、ミズヒキ、ミズタマソウ、ヌスビトハギ、ミソハギ、キツネノマゴ、ジュズダマなどが咲いています。 アカバナやツリフネソウも咲き始めました。 また、未だに見わけられないのですが、ユウガギクやカントウヨメナも咲いているようです。


里モニ哺乳類調査カメラ回収、調査、草刈りなど
日時 2011/8/30(火)10:00〜14:00 気温28℃
場所 生田緑地 中央地区北側
参加 岩田臣生

里モニ哺乳類調査カメラ回収
翌日から雨になるとの天気予報を信じて、8月期の哺乳類調査の定点カメラを回収することにしました。
樹林に入るとアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシなどの蝉時雨が響いていて、野鳥の声が聞こえません。
10:10 地点T カメラ1を回収、回収時ストロボ不発光
10:18 地点O カメラ2を回収、発光
10:25 地点V カメラbRを回収、不発光
回収したカメラの保護ケースを開けたら、中にカネタタキがいました。 カネタタキ


里山倶楽部Aの下見
定点カメラ3は皆伐更新地区の入口に設置していました。 8月の里山倶楽部は休みにしていたので誰も人が入らないはずです。 その間に哺乳類調査をしておきたかったのです。
そこで、3のカメラを回収後、皆伐更新地区の状態を確認しておくことにしました。
1ヶ月前に公園緑地課長を案内した時にはまだ裸の地面にアカメガシワなどが芽吹いてきたという程度の感じでしたが、すっかり緑に覆われた感じになっていました。 でも、その大部分はアカメガシワのようです。
コナラの萌芽も実生も、そんな植物の中に埋もれてしまっていました。
アカメガシワはパイロット的植物で伐採地などに先ず生育する植物だと聞いていましたが、一面にアカメガシワの実生が広がっている光景に納得してしまいます。
3日に予定している里山倶楽部の時に調べますが、どんな植物で構成されているか、楽しみです。
クヌギの萌芽枝の葉にはたくさんの孔か開いています。何かが食べているようです。
葉の無くなった枝にアカキリバの幼虫がいました。 勿論、食べ方が違いますので、葉に孔を開けたのは別の生物です。
アカキリバ幼虫


トリカブト調査
春には150本を超えるトリカブトが見られましたが、10分の1以下に減ってしまいました。 5月にハバチ類の幼虫による食害を受けて弱った後、大きく育ったシシウドや後から発芽してきた所謂夏草に覆われて、大部分が消えたようです。
特別に優先している植物があるようには見えません。 5月頃の食害を受けなければ、他の植物が育つ前に大きくなって、他の植物に負けずに繁茂できるのか、その点は不明です。 ただ、確認できた13本のうちの1本に花芽かも知れないと期待させる芽がありました。


キツネノカミソリ調査
飯室山北地区の植生管理の指標としてキツネノカミソリを設定しました。
今年は範囲を広げているようにも見えますが、晩夏の見所にするためには、園路際の植生管理に一工夫必要な気もします。


ヨシ原のハンノキの萌芽保護のための草刈り
ヨシ原のハンノキは隣接地の住民の目隠しが欲しいという要望で植えられたものですが、大きく育ったハンノキは伐採してほしいという住民の方もいて、 目隠しを求めていた方が転居したのを機に伐採したものです。 ミドリシジミの産卵が確認されていたことから伐採に反対する人もいましたが、昆虫班の力を借りて卵の採集保護も行ないながら、 萌芽更新を繰り返して小さく管理するという計画を立てて伐採しました。
萌芽更新としては順調なのが2本、何とかなりそうなのが1本、かなり難しい状態のが1本、完全に駄目になったのが1本です。
夏はカサスゲの葉も大きく伸長し、ツリフネソウやミゾソバも繁茂することから、萌芽の保護が必要になります。 このための草刈りをしました。


復活したヒメシロネの保護
春の草地管理をしていた時に勢い良く発芽していた植物があり、シロネでばないかと期待しながら生育を保護してきましたが、 分枝も見られて、ヒメシロネだろうということになりました。
しかし、ヒメシロネでも「県内では丘陵谷戸や箱根仙石原などに分布するが少ない」と神奈川県植物誌にはあり、 谷戸の植物として生育していることの意味は大きいと考えて大事にしています。 この日はミゾソバに負けないように、ミゾソバを抜き取りました。
ヒメシロネ

帰り道
秦野から来たという女性に尋ねられたのがキツネノマゴでした。 この時期、梅畑では大きな群落をつくっていますが、一度にたくさんの花を咲かせる植物ではないため目立ちません。
キツネノマゴ

ハンノキ林上の池のところでは、昨年初めて、こんなにいい所があるのを知って、それから毎月、川崎区から来ているという男性と会いました。
川崎市内にいるとは、とても思えない景観だというのです。 川崎の都市化が進めば進む程、貴重度は高まると思われます。
話をしている間も、オニヤンマが目の前を飛んでいました。
オニヤンマ

ピクニック広場まで来て、テーブルベンチで一休みしようとしたら、 アオバセセリの幼虫がいました。 ジッと動かなかったのですが、突ついたら動きだしました。
アオバセセリ幼虫

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation