生田緑地の谷戸の自然保全活動



湿地の水辺保全、ササ刈り
日時 2012/3/16(金) 10:00〜13:30 晴 13℃
場所 生田緑地 湿地、芝生広場付近
参加 岩田臣生、岩田芳美

湿地2段目の作業も3日目となりました。 日に日に暖かくなってきて、フキノトウが顔を出していました。

ここを田圃状にしてみると東西方向の高さの違いがはっきりしてきました。東端を辛うじて水面が広がるようにしただけで、西端からは水が溢れ出てしまいます。
そこでチゴザサなどの根を積んで畦をつくりました。今回は、こんなやり方で済ませておいて夏季の様子をみたいと思います。
保護したい植物があった場所は、かなりの部分をチゴザサの生えたままにして残しました。
全域に手をつけても大丈夫だと思うのですが、「取り返しのつく範囲」を狭く設定しました。
問題は水で、このところの雨で今のところは潤沢に水が流れてきていますが、水量が減ってきたら、干上がってしまうかも知れません。水域が安定していないと生物の生息環境には成り得ません。
2004年の暮れに初めて谷戸の自然に手を入れてから 7年が経っています。土の状態も変化してきているので、何とかなりそうな気がしています。
水が干上がったら、田圃の時と同じように、穴を塞ぐ活動をすればいいだろうと思います。 2006年に再生した田圃は何回も干上がっていましたが、何とか使えています。同じ方法が使えると思います。

3段目もしっかりチゴザサが繁茂していますが、今のところ、特に保護を要する植物はないので、先に田圃周囲の水路や畦の手入れをしておいた方がいいかも知れません。
冬季湛水をしていると、元々、土を盛っただけの畦ということもあり、柔らかくなって崩れやすくなってしまいます。 畦を盛り直しておく必要があります。
アズマヒキガエルの卵が孵化する前には済ませておきたいと思います。


芝生広場付近のアズマネザサ刈りを行いました。 植物の保護のためのアズマネザサ刈りなのですが、どの様な状態にしておくのがいいのか、判断が難しい場所です。


暖かくなってシュンランが咲き始めたようですが、今期も園路近くのシュンランが盗掘されました。
生田緑地憲章は注意をする時の拠り所にはなるものの、盗掘を防ぐ手だてにはなりません。
何か良い手だてはないでしょうか。
先月の里山の自然学校で萌芽更新地区に入っていたら注意してきた人がいましたが、 この様な人たちがネットワークをつくってくれると、一つの対策が考えられそうです。
盗掘を防ぐことができれば、皆が楽しめるように植生管理をすることができるのですが、保護できなければ隠す方向での植生管理になってしまいます。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation