モニ1000)生田緑地哺乳類調査



中大型哺乳類調査 定点カメラ設置
日時 2014/9/21(日) 13:00〜16:40 晴
場所 生田緑地 稲目谷戸〜城山下谷戸
参加者 岩田臣生、Paul Massie

生田緑地観察会のガイドを終えてから、9〜10月期の哺乳類調査の定点カメラ設置場所を探して歩くことにしました。
オニヤンマが梅の枝に止まって休んでいました。

コジュケイの家族が階段を横断しました。


8〜9月期は中央地区南側のエリアで調査しましたが、撮影された哺乳類の数が少なかったので、今回は北側の谷戸を調査したいと考えました。
特に、水辺に近い場所の状態を調査したいと思い、まず、調査実績のあるハンノキ林周辺の樹林地2ヶ所を調べました。
このうち一方は落葉等の堆積量が多く、哺乳類が広い範囲を自由に歩いているようで、けもの道と呼べるような部分を特定することはできませんでした。 しかし、数回繰り返されたと思われる溜め糞がありました。
この糞は、この時期のタヌキの糞とは思えないもので、アライグマの糞ではないかと考えました。


もう一方には、8月初めには無かったけもの道が、以前のものに並行して3m程下に並行してついているのが、木道からも確認できました。
何故、元のけもの道に近い場所に同様のけもの道がつくられたのか、しかも、短期間に明瞭な道となったのか、調査したい気持ちになりました。

このけもの道は尾根の上に出た所からは薄くなり、歩く部分が分散しているようでした。
このうち比較的明瞭な道を辿ると竹林下の人の道にぶつかって分からなくなりました。
ただ、竹林の出口付近の水辺に足跡が一つ確認できました。


その後、上の田圃に行きました。
ここに設置して戴いたアライグマ・トラップを点検に指定管理者の職員2人が来ていました。
スナック菓子を数個、ネットにいれたものを箱ワナの屋根部に吊るしていました。
指示された通りにやっているということでしたが、一般的に指導されているエサの置き方に比べて余りに小量に感じました。
(しかし、9/24朝に、この箱ワナにアライグマがかかったとの連絡をいただきました。エサは問題無かったようです。これで生田緑地から2頭は駆除できました。)
田圃周辺の哺乳類の足跡を調べましたが、いくつかの怪しい足跡を見つけ、水流沿いにフィールドサインを探して歩きました。
マユタテアカネ♂

けもの道は水路沿いというよりは谷戸を横断するように数本ありました。 これらは雑木林の斜面を登ってから斜面をトラバースするように横方向に伸びていました。

谷戸の末端付近には、タヌキの溜め糞がありました。
水辺には、アライグマではないかと思われる足跡がありました。


その後、城山下谷戸を調べました。
入口の水辺から少し入ったところに微かな踏み跡を見つけて、ヤブ漕ぎをしながら、これを辿ってみましたが、余りのヤブ状態に断念し、湿地の状態を見に行きました。
水は涸れていました。
水辺の生物の生存が心配されます。
所々に、ミミズ掘りでもしたような痕跡が残っていました。
定点カメラを設置したいところですが、カメラをどこに設置するのか、対象が広すぎて、設置場所を絞れませんでした。
今までにも調査したことがあり、オオタカが撮影されたこともありますが、被写体が遠いために同定が難しいことが多かったのです。 また、撮影される哺乳類の数も減少していました。
調査は必要と思っていますが、カメラの設置場所を人為的につくることも含めて検討課題としました。
時刻も16時を回ったことから、この日の活動は終わりにしました。 結局、カメラは1台も設置することなく、持ち歩いただけでした。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation