生田緑地の谷戸の自然保全活動



ヨシ原のハンノキ1本伐採(ミドリシジミの卵の保護)
日時 2014/11/28(金) 10:00〜12:10 曇
場所 生田緑地 稲目谷戸のヨシ原
参加者 岩田臣生

稲目谷戸のヨシ原のハンノキ3本のうち1本を伐採しました。
この地区のハンノキは自生のものではなく、ホタルの里整備事業によって木道が整備されたことによって家の中を覗かれているようで気持ちが悪いから目隠しとなるものを植えて欲しいという隣家からの要望に応える形で川崎市北部公園事務所が植栽したものです。
ただ、当時においても隣地を畑にしている人からは、迷惑だから樹木は植えないでくれという要望があり、隣同士で意見が対立していました。
その後、ハンノキが成長し、樹高15m程にもなり、隣家に住んでいた人が転居したことから、目隠しの樹木は不要だろうという意見が強くなりました。 しかし、既にミドリシジミが当該ハンノキでも生活するようになっていたことから、ハンノキは萌芽更新して小さく育てるということで隣地の了解を得て、2009年11月27日に全5本のうち3本を伐採しました。 残る2本は隣地に近かったことから垣根を壊す危険もあったため、北部公園事務所に伐採したもらいました。
翌年には3本から萌芽し、伐採から5年で幹径は10cmを超えました。
このハンノキが隣地に悪影響を及ぼしているとは思えないのですが、隣地の地主から指定管理者に対して伐採しろという強硬な意見が出されていて、仕方なく再度の伐採をすることにしました。
但し、ミドリシジミの卵があると思われることから、年に1本ずつの伐採ということで了解をえて、伐採したハンノキの材は残りのハンノキの根元に積むことにしました。
これは、孵化したミドリシジミの幼虫が自力でハンノキに登ってくれることを期待しての仕掛けです。 前回は、昆虫班の山本さんにお願いして卵を見つけて回収するという大変な作業をしましたが、とてもそのようなことは繰り返せません。 基本的には、3本中2本に産卵されたミドリシジミが生き残れば回復できると考えて、1本/年としており、伐採材からの幼虫の移動はプラスαで考えています。

黒い雲が出ていて雨が落ちて来るのではないかと心配されましたが、谷戸を歩いていくと雑木林の黄葉も少しずつ進行している様子でした。


今回伐採するハンノキは隣地に近い1本(下の写真の左側のハンノキ)としました。
作業は根元周りのカサスゲや枯れたカナムグラを刈り払い、萌芽枝を伐採し、1〜2m長に伐って、別のハンノキの根元に積みました。


哺乳類調査定点カメラ1台設置
日時 2014/11/28(金) 12:20〜12:30 曇
場所 生田緑地 
参加者 岩田臣生

モニ1000里地調査中大型哺乳類調査の正規の調査期間では設置する気になれないものの、生田緑地の哺乳類の通り道の確認のために調査したい場所がいくつもあります。 そのうちの一つに短期間の調査を行いたいと思い、定点カメラを設置しました。 設置条件は良くありませんので、1週間程度で確認する必要がありそうです。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation