生田緑地の谷戸の自然保全活動



ホタルの国の準備(蓄光目印貼り、園路沿いのササ刈りなど)、水辺管理、オオブタクサ駆除など
日時 2015/6/2(火) 11:00〜14:00 晴
場所 生田緑地 谷戸
参加者 岩田臣生、岩田芳美

6/3は雨が降るという天気予報でしたので、ホタルの国の準備としての蓄光目印貼りをしておくことにしました。 また、併せて、沿路のササ刈り、水の管理、オオブタクサの抜き取り、ヤマグワ刈りなど、状態を観察して、様々なことを行うことにしました。


ピクニック広場下の園路で作業をしていたら、黒い甲虫がいました。 ヒゲナガハナノミ♀かなと思って写真だけ撮っておきました。 水辺から離れているのと触角の感じが違うように思ったのですが、ジックリ観察しませんでした。
後で写真を見たら、触角が櫛歯状になっていました。オスだと思います。
クロツヤヒゲナガハナノミでしょうか。 採集していませんでしたので、残念ですが、分かりません。


ハンノキ林では、木道に飛び出していたアズマネザサやマユミの枝などを刈りました。
特に、段差部に貼った蓄光目印を隠しているような枝は刈らせてもらいました。

下の田圃に水が入っていない様子でした。
調べると田圃へのパイプが詰まっていましたので、ヨシを使って、中を掃除しました。 中からは何本ものヨシの断片、アメリカザリガニなどが出てきました。
ただ、水流の流量は非常に少なくなっていました。雨が待たれます。
オニヤンマのヤゴやカワニナが田圃側にいました。
様々な田圃雑草が芽生えていますが、保護対象の植物も沢山発芽していました。 この後、他の強い植物に負けることがないように、少し手を貸してあげる必要があります。


ヨシ原付近の階段下の水流がほぼ完全に止まっていました。
この水路は、ホタルの里整備事業によって新たに造られたものですが、取水口が度々壊れて、水が涸れます。 確か一昨年ぐらいからは、水流からの分流は絶えていて、田圃などからの排水だけが水源になっていました。 今回、下の田圃からの排水が無い状態でしたので、水が涸れていたのは当然だと思います。

階段下に設置した定点カメラの状態を調べると、センサーが反応しませんでしたので、このカメラは回収しました。
ここには生田緑地外の排水路につながる排水口があり、出入りしているハクビシンが撮影されていました。
また、アライグマが 5/11、5/22、5/28に撮影されました。

カメラを設置していた階段の支柱には殆ど木材に同化したような蛾の幼虫がいました。


上の田圃下にオオブタクサが出ているというので、毎年出てくる辺りを調べ、引き抜きました。
カナムグラが伸びだしていたり、セリバヒエンソウやムラサキツユクサが咲いていたりしたので、改めて一回作業に入る必要があると思いました。
歩いていくと、足元からウラナミアカシジミが飛び立ちました。 少なくとも3頭がいました。
外にも、チョウやガが沢山いて、飛び出しました。



田圃の苗はカルガモに荒らされて一部が浮いてしまっていましたが、殆どは活着したようです。 補植しなくても、問題ないかも知れません。


湿地の状態も調べましたが、流れてはいるものの、流量は非常に少なく、3段目は一部を除いて水溜りが消えていました。


エゴノキの葉に揺籃(ようらん)ができていました。 エゴノツルクビオトシブミでしょうか。


帰り道、センチコガネが園路にいました。 獣糞や小動物などの死骸を食べる雑木林の大事な掃除屋さんです。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation