生田緑地の生物多様性保全活動、

田圃の泥上げ、2回目の蓄光目印貼り(水田ビオトープ班)
日時 2018/5/17(木) 10:00〜13:00 曇
場所 生田緑地 上の田圃、下の田圃、木道
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美、細川洋子

上の田圃の泥上げ
田圃活動を始めて間もない頃、「田圃に草を生やしていては、米はできないよ!」と、元の地主さんに言われましたが、 田圃の周りに生育する植物は、生田緑地の他の場所では見られない植物があったので、生きもののための田圃としては、畦に草が生えていることは良いことだと思い、聞き流していました。
それでも、流石に、田植えや稲刈りの時には、子どもたちが活動し易いように草刈りを行いました。
しかし、「田圃の草は刈るのではなく、土の中に鋤き込めばいいんだよ!」というアドバイスもあったことを思い出して、 畦にも適用できないだろうかと考え、畦の草も刈らずに踏み倒して、その上に、重石替わりに泥を載せることを試してみました。
すると、草刈りの後は裸足では痛いのですが、泥上げの場合は痛くなく、畦の補強にもなることが分かったので、その後は泥上げで済ませるようにしています。
今回の活動は代掻きか、泥上げだと思いましたが、畦にあげた泥が固まるのには日数がかかるので、先に泥上げを行っておくことにしました。

泥上げは水底の泥を畦の上にあげるだけなので、畦の動植物に与えるインパクトが小さいのだと思います。
ハシカグサなども消えずに残っていて、咲いてくれます。
そして、ケラや、ミイデラゴミムシが棲んでいます。
泥上げをしながら観察していると、ミイデラゴミムシが複数、飛び出してきて、何が起こったのかと調べている様子でした。
ミイデラゴミムシ
畦に上げた泥の上にテングチョウが降りて吸水していました。
テングチョウ
木道上で観察していたら、何を思ったのか、キタテハが手に止まって離れようとしません。
手袋に染み込んだ汗から塩分でも吸収しているのでしょうか。
それとも、カナムグラを刈るのは止めてくださいと直訴に来たのでしょうか。
ウエストポーチからカメラを出して、こんな近くで撮影しても逃げずに、リュックを背負って、その場を移動したら、やっと飛んでいきました。
キタテハ キタテハ

下の田圃の泥上げ、ヨシ刈り
下の田圃の泥上げも行いました。

ここの泥上げは二人に任せて、木道沿いのヨシ刈りも進めました。

ヨシの茂みの中には、シュレーゲルアオガエルがいました。
産卵を終えて、少しのんびりと休息しているのでしょうか。
動きは物憂げで、刈り取られても、未だ逃げようとしない個体もいました。
シュレーゲルアオガエル シュレーゲルアオガエル
ヒゲナガハナノミ(オス)もいました。
ヒゲナガハナノミ
何があったのか。ウラナミアカシジミの死骸がヨシの葉上にありました。
どうしたのでしょうか、翅が傷んでいる様子はありませんでした。
ウラナミアカシジミ死骸

蓄光目印貼り
2回目の蓄光目印貼りを行いました。
蓄光目印はホタルの国の段差部に貼って注意喚起するもので、貼るべき場所にクリーンラッカーを塗布して、目印を貼る土台をつくってから貼ります。
晴天が続いて、貼るべき場所が乾いている時でないとスムーズにいきませんので、1ヶ月も前から、可能な日には貼っていきます。



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