生田緑地の生物多様性保全活動

生田緑地自然環境保全管理会議 勉強会

生田緑地における生物多様性保全のための植生管理を考える その4
雑木林の多様性保全を目指す現代的な植生管理
日時 2019/9/15(日) 13:30〜17:00 
場所 川崎市青少年科学館学習室

●話題提供「都市公園等における雑木林保全管理の考え方と実際
講師 島田和則(森林総研主任研究員)

●更新時の初期条件に応じたバリエーションなど、関連コメント
自然環境保全管理会議会長 磯谷達宏(国士舘大学教授)

●生田緑地の伐採更新についての情報提供
自然環境保全管理会議副会長 岩田臣生(特定非営利活動法人かわさき自然調査団理事)

●早野聖地公園里山ボランティアについての報告
早野聖地公園里山ボランティア代表 小泉 清

2019年度第2回生田緑地自然環境保全管理会議 勉強会を開催しました。
ご参加くださいました皆様、有難うございました。
また、この勉強会の広報などで、ご協力いただきました皆様、本当に有難うございました。
お蔭様で、60名を超える参加者によって開催することができました。
自然関連のイベントは少人数というのが当り前ですので、大変な盛況であったと思います。
そのために、質疑応答、意見交換の時間を十分とることができなくなってしまったことは申し訳なく、反省しています。
もし、質問しそびれてしまったとかいうようなことがありましたら、遠慮なく、このメールに返信する形で質問してください。
先生方にお尋ねして、整理して、回答するようにしたいと思います。

生田緑地では、実生を育てての皆伐更新が成功し、今後の皆伐更新についての道が開かれたと思っています。
ただ、この更新管理は容易なものではなく、里山倶楽部Aという活動によって、大勢の市民が、長期に渡って、少しずつ協力して達成できたものです。
また、更新に失敗した萌芽更新地区の再更新は、里山倶楽部Bという市民による活動によって、期間をかけての伐採を終えて、今年から更新管理を始めています。
しかし、里山倶楽部に参加してくれる市民参加者を集めることは大変でした。
生田緑地としての情報発信媒体の利用方法や利用主体が限定された状態に固定されているために、生田緑地の自然或いはそれに関わる活動の発信は思うようになりません。
生田緑地ビジョンによって提案された協働のプラットフォームの具現化を願うばかりです。
この課題が解決されないと、皆伐更新を更に別の樹林にも適用していくことは困難だと思います。

また、質問がありましたナラ枯れ病の受け止め方についての意見なども、お寄せいただきたいと思います。
生田緑地では、昨夏、カシノナガキクイムシの穿孔が見つかりましたが、充分な対応ができず、今夏は10本を超えるナラ枯れを見ることになっています。
自然生態系においては、昆虫などによって枯らされる樹木があるのは普通のことですが、ナラ枯れの場合は、カシノナガキクイムシが体に持ち歩いているカビ菌によるものです。
ナラ枯れが始まってしまったコナラは大径木であることが普通であるため、伐採した材の運び出しは困難です。
しかし、放置すれば、その材の中で増えたカシナガが脱出して、ナラ枯れを周辺に拡散することに繋がります。
1980年代以降、短期間に、日本海沿岸地域に広がったようです。
神奈川県では、2017年に初めてナラ枯れが確認されました。
生田緑地では、2018年に、数本のコナラに、カシノナガキクイムシが穿孔しているのが観察されました。
この対策は現在、行政に委ねていますが、対策方法と雑木林の植生管理とは直接的に関係しますので、対応策についての合議が必要になっていると思います。

島田先生に勉強会の講師をお願いしたのは、2017年に続けての2度目でしたが、快く引き受けていただきました。
また、愛娘を連れて、事前に1日かけての現地調査を行っていただき、直接の現地指導も賜りました。
本当に有難うございました。




自然環境保全管理会議副会長 岩田臣生



   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation