生田緑地の生物多様性保全活動

ハンノキ林地区のアズマネザサ刈り
日時 2020/1/16(木) 10:00〜12:30 
場所 ハンノキ林地区 A07
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三

前回のハンノキ林地区のアズマネザサ刈りの続きを行うことにしました。
谷戸への降り口、デッキの手摺には、ナミスジフユナミシャクがいました。
通常、交尾は夜中ですが、偶に、こうして昼間でも観察できることがあります。
フユシャクの仲間は、冬季を繁殖期にしている珍しい昆虫です。
成虫メスの翅が退化しているため、広い範囲の移動はできませんが、川崎市内でも普通に出会えます。
冬季といっても、種によって、見られる時期が少しずつ異なり、ナミスジフユナミシャクは年末から 1 月に見られます。
生田緑地のこの階段付近では、冬になれば、常に何らかのフユシャク類♀を観察できましたが、今冬は出会えない日が多くなっています。


階段を降りると、ピクニック広場に人だかりがあり、野鳥班の顔もありましたので、尋ねると、イカルが見られたということでした。
イカルは、アトリ科の野鳥で、全長 23cm、太くて大きい嘴が特徴です。


ハンノキ林では、3 人で手分けして活動しました。


@林床に広がってしまったキチジョウソウの抜除



A南東端部では、アズマネザサ刈りを行いました。
この辺り(標高)は、湧水が滲み出してくる場所で、大型のスゲ植物であるミヤマシラスゲの群落があります。




B2014 年からアカメガシワの林を伐採して草地にする管理をしていた場所には、オトコエシが繁茂したりした時期もありましたが、 ガマズミが実をつけるようになり、サンショウなども大きく育って、ヤブ化して、ヤクシソウの花が見られなくなってしまいましたので、 これらの剪定・伐採を行い、アズマネザサ刈りを行いながら、纏わりついてくるモミジイチゴなども剪定・伐採しました。
周辺の樹林からは、コゲラ、メジロ、エナガ、ルリビタキなどのほか、何かは分からないものの、時折、美しい野鳥の声が聞こえていました。



   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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