生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全(水漏れ補修)とカナムグラ刈りなど
日時:2022/9/6(火) 10:00〜13:00
場所 生田緑地 湿地地区、田圃地区
参加者 岩田臣生、岩田芳美

まだまだ30℃超の夏が続いていますが、水辺の生きもののために、水涸れ対策だけは、怠けるわけにいきません。
谷戸に降りると、ピクニック広場辺りでも、ツリフネソウが咲き始めていました。


先日(9/3)の里山倶楽部の時に、谷戸を観ながら来たという参加者から「上の田圃が水涸れしている」と教えていただきましたので、今回は、真っ直ぐ上の田圃に向かいました。
すると、上の田圃への導水路の水が殆んど涸れているように見えました。
そこで、沢から木道までの間を泥上げしてみました。
ただ、大きな水漏れ穴があったわけではありませんでしたので、補修になったのかという疑問は残りました。
それは、沢の流量が極めて少なくなっていたからですが、水路の泥上げは、水を流れ易くすることなので、先ずは良しと考えました。
木道下のパイプは泥に埋まり、溜まった水がパイプの脇に溢れていました。
泥上げをして、パイプの通水を確認しました。

田圃側に移動して、パイプの出口部に溜まった泥を上げて、水路の状態を見ながら歩いて、上の田圃の上の段の末端部の土嚢堰まで来て、畦沿いに田圃の泥上げを行い、 土嚢堰近くに水面が広がることを確認しました。
下の段は、確かに、水が涸れていて、流れ始めた上の段からの水が細い流れを描き始めました。
下の段の土嚢堰には水漏れ穴ができていたので、これはイネワラで補修しました。
これによって、土嚢堰上に水溜まりができ始めましたが、他に水漏れ穴が無くても、湛水するまでには2日はかかると思いますので、田圃の水涸れ補修は済ませたと考えることにしました。
作業途中、見つけた 3〜5cm大のアメリカザリガニは駆除しましたが、まだまだ駆除を要すると思います。
ただ、今回の活動で、ホトケドジョウ、マメゲンゴロウ、ヤゴなどが確認できましたので、水涸れによる全滅という事態には至っていないことが分かりました。

田圃の畦には、ジュズダマが繁茂していますが、そこに、チョウジタデが花を咲かせていました。
これが、田圃の中で、イネを押しのけて、大きく育っていたことがあったことを思い出しました。


田圃周りのジュズダマには、成虫になったオオカマキリがいました。

水が溜まり始めたら、立っていたイネワラに、シオカラトンボ(オス)が飛んできました。

田圃周りには、多数のイナゴが見られるようになりました。

田圃の上に枝を広げているコナラがドングリをつけていました。


上の田圃の手入れを済ませたので、頻繁に水涸れを起こしている湿地地区の水辺の点検をすることにしました。
湿地地区南側の木道上には、猛禽の食痕がありました。
今年、この辺りで観察するのは、2回目です。


竹林下デッキのベンチで一休みしてから、湿地地区の水の点検を始めました。
ハンノキ林からの水流には、今回も、水漏れ穴があって、そこから水が消えていましたので、イネワラ補修を行いました。
そして、流れ出した水を追いかけて、湿地1段目の涸れた水路に水が広がるように手入れを行いながら、カナムグラ刈りも行いました。
水辺には、ヒメシロネが咲いていました。

カナムグラの葉上に、キタテハがいました。

竹林下水流は、この日も橋の下で、水漏れ穴に消えていました。
この日は、橋の下に潜る気にはなれなかったので、ジョレンで土砂を動かして、流れを確保しました。
降雨によって、大量の土砂が流されてきたようで、地区内の水路には土砂が溜まって、流れを止めていました。
橋の下の水漏れは、この土砂溜まりが原因で起こったと推察されます。
水は、辛うじて2段目末端から3段目まで届いてはいましたが、厳しい状態でした。
少し涼しくなったら、地区内全域の水辺の泥上げと攪乱をしなければならないと思います。

近くの樹林で、大きな枝が折れて落ちる音が、数回、響いていました。

帰り道の木道上に、ニホンカナヘビがいました。
夏の間、出会うのは小さな幼体ばかりでしたが、久し振りに、成体に出会ったような気がしました。

手摺上に、キイロスズメ?の幼虫がいました。


夏は植物の蒸散も手伝って、湧水の流量が少なくなっているのに、例年にない暑さが続いています。
ミンミンゼミやツクツクボウシの声は煩いほどですが、
出会える生きものは少ないように感じられます。
しかし、この暑さの中でも、谷戸を散歩している人は、それなりにいることには、感心しています。


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