生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水漏れ補修、田圃に開放水面をつくる活動
 ----谷戸の水辺にアズマヒキガエルを迎える支度----
日時:2023/3/2(木) 10:00〜12:00 晴
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、田圃地区(B06、B07)
参加者 岩田臣生(11:20まで)、鈴木潤三、田村成美、冨田健斗

この日、入団手続きを済ませて、水田ビオトープ班に、20代の若者が参加することになりました。
今回のように、平日も活動できるのは、短い間だと思いますが、生田緑地の生物多様性保全について、真剣に考えてくれる存在になってくれると思います。
水田ビオトープ班は火曜日と木曜日を活動日として、土曜日は里山倶楽部、日曜日は里山の自然学校などに当てていますが、 今後は、土日、祭日なども含めて、楽しく活動できるような組み立てを検討していく必要があると思いますし、 また、核になって活動できる人が多くなれば、それも可能だろうと思います。

谷戸に降りるピクニック広場東階段の改修工事は完了していました。
当該工事の業者さんは、手際よく、対応など、感じの良い人でした。


ハンノキ林上に着いたら、木道沿いのナラ枯れ大径木が伐採されていました。
見事なまでに、対象木だけが伐採されていましたので、周囲の樹木やヤブの伐採などは、これから私たちで、行っていかなければならないと思います。
ただ、伐採材を運ぶのに、木道上ではなくて、林地を使ったようで、いいように踏み荒らしてありました。
また、生田緑地の外に、伐採材を搬出する作業は大変だろうと、材の置き場所を設定し、アズマネザサ刈りを行って、そこに置くことを認めたのですが、 20年以上かかって、種子から育てたハンノキが伐採されてしまっていました。
アズマネザサ刈りを行えば搬入できる場所だったので、材を置くことを認めましたが、ハンノキの伐採は容認できません。
確かに、成長は悪くて、胸高直径が10cmにも満たないハンノキですが、種子を発芽させて、育ててきたハンノキです。
作業の邪魔だからと、無断で伐採してしまうとは、とんでもない業者です。
このような業者は二度と使ってもらいたくないと思いますし、現場において、業者の管理を行っていなかったと思われる、生田緑地整備事務所の職員に、苦情を申し上げたいと思います。
生田緑地の生物多様性保全について、勉強し直していただきたいと思います。

ハンノキ林の林床に繁茂するアズマネザサや実生を刈らなければならないと思いながら、ハンノキ林の木道を歩きました。

木道から見ても、湿地地区に入る水路の流れがおかしいことから、この水路を調べて、大きな水漏れを見つけて、補修しました。

梅の木広場の梅の花が見頃を迎えていましたが、草が繁茂したままになっていました。
草刈りが必要ですが、この日は、田圃を湛水させなければなりませんので、観察のみとしました。

(上の田圃)
田圃の湛水を急ぐのは、もうアズマヒキガエルの集結が始まっているかも知れないと思っていたからです。
この日の第一の課題は、田圃に水面を広げることです。
田圃には、先週の活動で広げた落葉が、そのまま広がっていました。

沢の水の流量は多くはありません。
それでも、水漏れしていなければ、湛水は可能なはずです。
小さくても、開放水面があれば、蛙合戦は可能だろうとおもいましたので、 畦沿いに溝を掘る泥上げを行って、溝だけでも水面を確保することにしました。
土嚢堰からの染み出しも、イネワラを使って、止めるようにしました。







概ね、上の田圃について、やれることはやったと判断して、下の田圃に移動して、畦沿いの泥上げを行いました。




アズマヒキガエルは、既に、数匹出てきたようです。
ただ、水面が無いので、諦めて、他の水辺に向かったものもいると思います。
遅ればせながら、水面をつくりましたので、今夜から2日間ぐらい、蛙合戦が起こるのではないかと思います。



活動途中ではありましたが、残りは任せて、岩田は少し早目に引き上げさせていただきました。


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