生田緑地の生物多様性保全活動


ホタル・ガイド・ボランティア 2024-4  
日時:2024/6/14(金) 19:00〜21:00
活動参加:岩田臣生、伊澤高行
一般参加:廣瀬朗子、深瀬典子、水上 健、両角亮子、山岸朔太郎
場所:生田緑地 ホタルの国


●ホタルの国
川崎市では、2000〜2004年の4年間かけて、稲目谷戸末端域で、ホタルの里整備事業を行い、市民の安全、安心なホタル観賞を可能にするための木道を整備しました。
しかし、そのために、ホタルの季節には、近隣から大勢の人が押しかけ、中には、捕虫網と虫かごを持ってきて採集する者や、酒を持ち込んで宴会を開く者もいました。
これでは、生田緑地の谷戸からヘイケボタルに続いてゲンジボタルも絶滅させることになりかねないと関係者は考えて、適切な鑑賞ルールづくりと運用を、 行政と市民の協働で行うことを考えました。
そこで、ホタルの里の水辺保全活動を始めていた調査団の水田ビオトープ班と協働して、このゲンジボタル成虫の保護活動が始まりました。
観賞ルールは中途半端なものではなく、徹底的な対策となるものを目指ししました。
新型コロナ感染流行を経験した現在は、時間的閉鎖管理が行われていますが、それまでは、誰でも自由に出入りできる谷戸でしたので、観賞ルールの順守徹底は容易ではありませんでした。
それでも、ホタル指導員によるパトロールと、プラネタリウムやビジターセンターにおける観察会を組み合わせて実施することで、 数年後には観賞ルールを守る人の方が圧倒的に多くなったので、ホタルの国という名称を冠して、 ゲンジボタル成虫の保護だけでなく、入国者のケアを重視するホタル・ガイド・ボランティアの活動を始めました。

●生田緑地ホタルの国の特別開国4日目
令和 6年(2024) 6月14日は、生田緑地ホタルの国の特別開国4日目です。
この日の入国者は、99名でした。
入国前に、観賞ルールを守ってくれる皆様に、ホタルの国についての説明を少しさせていただきました。
先週は、19:20 には光り始めていましたので、それに合わせて、皆さんを先導して入国しました。
そして、ホタルの国の南案内所(ハンノキ林上デッキ)で、ホタル・ガイド・ボランティア全員からの出迎えを受けました。
大勢のホタル・ガイド・ボランティアが参加していて、相談にのってくれるという安心感を得てもらえたと思います。
でも、ホタルは光り始めていませんでした。
後は、ボランティアに任せて、ホタル調査を始めましたが、ホタルの里の端のヨシ原地区まで歩いても、ホタルは全く発光してくれませんでした。
このまま、出現数0だったらどうしよう。
不安を感じながら、ゆっくり戻ってきたら、梅の木広場で2頭が飛翔発光してくれて、更に歩くに連れて、2頭ずつながら、発光してくれて、 ハンノキ林では7頭の発光を確認できました。
光り始める時間が随分遅くなっていただけで、発光できるホタルがいなくなったのではないと確信することができました。
そこで、やっと落ち着いてホタル調査を始めました。
ハンノキ林の中でも、飛翔発光してくれる場所が変化していました。
ホタルの里 8、梅の木広場 2、畑 2、湿地 5、竹林下 2、ハンノキ林 10 合計 29 が最大出現数でした。
0になったかと非常に心配しましたが、少し減ったという状態だったようです。
この日、群飛発光してくれた場所は、上の田圃の上段の奥の水流上空辺りで8頭、ハンノキ林西の池とその南側の樹林の中で8頭でした。
湿地地区は、広い範囲を探して飛んでいるように感じました。

気温 26℃、湿度 60%、晴、月あり、風

●気がついたこと
ホタル観賞者に対する声かけと情報提供は、ホタル・ガイド・ボランティアの大切な役目だと考えています。
実際に、入国者から、ホタル・ガイド・ボランティアの話が聞けて良かったという感想があったようです。
木道の分岐点の暗がりに、ジッと黙って立っているのは止めた方が良いと思います。
観賞者が数人で疑問に思ったことなどを話し合っていたら、適切な情報を提供してあげましょう。
近くでホタルの飛翔発光が観られる竹林下デッキ、梅ノ木広場などでは、少し助け舟的に情報提供した方が良い場面がよくあります。
適切な声かけ、情報提供を頑張ってほしいと思います。
入場者が少ないと、少ないホタルでも、ゆっくり楽しめることが良く分かります。
観賞予約と抽選については、生田緑地整備事務所に任せていますので、どのような基準になっているのかは分かりませんが、 毎年、閉国後に、入国者の属性を分析しておくと、今後のホタルの国の運営に役立つと思いました。
昔、東口から1時間かけて、ハンノキ林まで歩いて来て、ホタルの国の南案内所で、数頭が飛翔発光するのを観て、それだけで満足して帰られた、 足の不自由な方のことを思い出しました。
この入国者数なら、多少、体が不自由な人でも、安全に、ホタル観賞させてあげることができそうだなと思いました。




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