生田緑地の生物多様性保全活動


夏の谷戸の水辺保全(谷戸の水涸れが解消した!)  
日時:2024/8/20(火) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生
場所:生田緑地 湿地地区、上の田圃地区、下の田圃地区など

生田緑地の谷戸では、ニイニイゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシが合唱していました。

台風7号がもたらした降雨によって、水路に被害があるかも知れないと思いながら、谷戸に降りました。

ハンノキ林の湧水の流量は増大していて、1週間前に確認した水涸れは解消されていました。
タマアジサイが咲いていました。


湿地地区に入った所の水路の状態は良好でした。

その水路の先も、水面が続いていたのですが、大きな水音が響いていましたので、大きな穴からの水漏れがあると思い、その場所を探しました。
すると、折り返しの水路の途中のノハラアザミの根元付近に、穴が開いていました。
ここは、5〜6年前に、2段目の中央部に染み出しが見られた所だと思います。
ノハラアザミを傷めないように、水漏れを止めたつもりでしたが、小さな水漏れは続いていて、台風効果による増水が、その水漏れ穴を広げたのだろうと思います。
今回は、土嚢を使って、塞ぎました。


ジョロウグモが少し大きくなりました。


湿地3段目は、草木が益々鬱蒼と茂っていました。
今秋は、このクサギやヒメコウゾのヤブも、ハンノキと一緒に伐採して、全体を明るい草地状態に戻してやらなければならないと思いました。


 9:40 気温30.2℃、湿度73.3%、暑さ指数WBGT 28.6(厳重警戒)

上の田圃地区に移動しました。
梅ノ木広場では、キンミズヒキが咲き始めました。

木道の上に、ニホンカナヘビがいました。


田圃への導水路が木道下を通過する場所に土砂が溜まっていたので、泥上げとパイプの掃除を行いました。

水路の流れを見ていたら、シマアメンボがいました。


田圃のイネは出穂が進み、頭を下げているイネも見られるようになりました。
下の段の土嚢堰の直ぐ近くに穴が開いて、そこに水が吸い込まれていて、土嚢堰の下の方から染み出していました。
この穴は、付近に転がっていたイネワラを使って埋めました。



ヤマトシジミが田圃の畔にいました。

上の田圃の上の段のイネも、やっと大きくなりました。
谷戸の湧水の流量が多いと、小さな水漏れは、全く問題にならないようです。

コカマキリが、イネの穂にいて、何かを捕食していました。


下の田圃に移動しました。
辺りにはカナムグラが広がって、ヨシに絡みついていたコバノカモメヅルは覆い隠されていました。

田圃のミゾソバ、クワイ、アメリカセンダングサなどの繁茂が著しく、田圃の水面は見えなくなっていました。

田圃の奥の方に行くために、畦の上に倒れかかっていたヨシを刈りながら進み、田圃の奥に保護している田圃雑草の状態を調べました。

シオカラトンボが、クワイの葉上にいました。

キタテハが、オオミゾソバの葉上にいました。


更に、ヨシ原地区まで行き、木陰で休憩しました。

 10:30 気温30.8℃、湿度80.2%、暑さ指数WBGT 29.7(厳重警戒)

目の前に、スケバハゴロモが現れました。

木道わきのカラスウリの葉に、クロウリハムシがいました。

あちこちに、ウズグモの白い巣がありました。

ツユクサの青い花も目立っていました。


谷戸の中央を流れる水路にも、水が流れていて、ヨシ原に入る水路にも水面がありました。

水涸れを心配していた水辺の点検が済んだので、竹林下の水流も見ておくことにしました。
ホタル・ランタン用のモウソウチクを伐り出すために、ここに入った時に、ハンノキ林西尾根のナラ枯れ大径木が数本、谷側に倒れて、他の樹木も巻き込んでいたことは確認していましたが、
その倒木が葉を落として、目の前に現れました。
つくってきた池は、その倒木の一部を受け止めながら、大きくは壊れていませんでした。
ただ、水底に近い所から水漏れを起こしていました。
その染み出した水の流路については、少し手を入れましたが、暑い中での活動です。そこまでで止めることにしました。


竹林下デッキのベンチで休憩していたら、オオタカが谷戸の下の方から飛んで来て、尾根を越えて消えましたが、 少し経ったら、消えた辺りから出て来て、逆コースに飛んで行きました。


かわさき自然調査団の活動

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