生田緑地の生物多様性保全活動

ハンノキ林の水辺保全など  
日時:2024/12/12(木) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生、田村成美、鈴木潤三(10:00〜)
場所:生田緑地 ハンノキ林


ハンノキ林に復活したアケボノソウの実が枯れてきたので、一部を採取してみたら、黒い小さな種子が確認できました。
そこで、一部の茶褐色になった実だけ、採集しました。
これは、大雨時にも流されないような、林内の水辺に播種しようと考えています。

生田緑地のハンノキ林は、生田緑地の生物多様性にとって、重要な樹林であり、水辺だと思います。
私たちは、この水辺の保全のために、年1回は、水流に溜まった泥を上げて、小さな水溜まりが連なる水流にする活動を行っています。

ハンノキ林の水流は、大きくは2本あります。
1本はハンノキ林西の池からの水流で、もう1本はハンノキ林の東側の斜面の裾部を流れる水流です。
今日は、東側斜面の裾を、ハンノキ林(A07)の(02)から(03)に流れる水流の泥上げを行うことにしました。
ただ、この辺りは、今夏、ミヤマシラスゲが大繁茂していたので、このミヤマシラスゲを刈りながらの泥上げとなりました。

ミヤマシラスゲは、水辺だけではなく、10年前には陸地化を問題にしていたハンノキ林の林床の中央部にかけてまで、繁茂していました。
今回は、水辺保全が目的ですので、水溜まりをつくる部分だけを刈れば良いと考えて活動しました。
ミヤマシラスゲの茂みの中には、ウグイスカグラ、イボタノキ、ハンノキ実生などが生えていました。










ハンノキ林東地区のナラ枯れコナラの伐り株の周囲がアズマネザサの茂みになっていました。

ハンノキ林東地区のナラ枯れ大径木伐採の時に尾根筋に残したコナラは黄葉してしました。

晩秋の日差しを受けた、ミヤマシラスゲの葉上に、ムラサキシジミがジッと翅を広げていました。


ミヤマシラスゲの勢いが凄いので、位置関係が分からなくなってしまいますが、ミヤマシラスゲの根元に、ハンノキが発芽している所も多いので、乱暴な草刈りは躊躇されます。
昼になったので、作業を止めて、木道に出ました。
作業した水流を下流の木道から眺めると、かなり高低差があったことが分かります。

ハンノキ林西の池からの水流も、改めて、泥上げを行いました。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation