生田緑地の生物多様性保全


ハンノキ林のコナラ倒木の処理と上の田圃の代掻き  
日時:2025/5/8(木) 9:00〜12:00
活動:岩田臣生、伊澤高行、田村成美
場所:生田緑地 ハンノキ林、上の田圃

5/3(土)の里山倶楽部の時に、ハンノキ林北端部のハンノキに倒れ架かっていたコナラを見つけました。
その時は、木道の上に出ていた枝は切り落としましたが、幹はしっかりとハンノキに架かっていましたので、後日、外すことにしました。
今朝は、伊澤さんが活動に参加してくれたので、倒木の根元近くまで登って、状態を確認し、処理できるようなら片づけようと考えて、 カタナボーイ500とロープを持って、谷戸に降りました。
生田緑地の自然保全活動を始めて、そう、2008年に、環境省のモニタリングサイト1000里地調査の哺乳類調査を始めた時は、 生田緑地の雑木林の中を歩き回りましたので、この斜面にも入っていました。
その頃を思い出しながら、木道からヤブコギをして登ると、急斜面にあって、低い位置で折れているコナラ大径木がありました。
折れている状態を見たら、かなりの太さで、ロープをかけて、手で引こうなんてとんでもないと思いました。
しかし、鋸を持って来たので、伐ってみることにしました。
幹が裂けるように折れて、ハンノキに架かっていましたが、ハンノキに体重をかけているわけではありませんでした。
裂けた部分を伐ったら、音を立てて、湿地に落ちました。

ロープで引っ張る必要はなく、林床に落ちてくれたのですが、枝が柵を叩いてしまい、古竹の手摺は折れてしまいました。

枝の1本だけがハンノキにしがみつくように残っていましたので、これは切り落としました。





幹から折れて、ハンノキ林のハンノキに架かっていたコナラを伐採して、片づけることができたので、上の田圃に移動して、代掻きを行いました。
里山の自然学校の田植えは、5月25日(日)に行います。
上の田圃は、上の段が2005年、下の段が2006年に再生したものです。
初めの頃は、直ぐに、水が涸れてしまう田圃でしたが、生きもののための田圃として、概ね、20年間通年湛水してきました。
下の段は時間がかかりましたが、田圃の土になってきたので、代掻きと云っても、主な目的は、湧水の入ってくる場所に溜まった泥を排水堰側に移動して、 全体が水平になるように均すことになります。
そのため、使い慣れたジョレンを用いて、土を掻き交ぜながら、排水堰側に土を移していきます。
水平に広がっていることを確認するためには、水面の広がりを見ながら、土嚢を外して、水位を下げていき、泥面と水面が同じ高さになるようにしておいて、 土面を広げていきます。


下の段を、概ね、終えましたので、上の段の代掻きを始めました。
木道近くには、ミヤマシラスゲなどが繁茂していました。
しかも、溜まっている泥も多く、水面より高くなっていました。
ここの代掻きは、土嚢堰を高くして、そこに田圃の中の泥を寄せて、更に、泥を寄せ集めていくことを繰り返して、 木道側に溜まった泥を土嚢堰側に移動させていくことで行ってきました。
しかし、田圃の土の量が、そろそろ容量オーバーになってきた感じです。
こうなると、畦上への泥上げの量を増やす必要があると思います。



田圃附近に、
ヤマサナエが飛んできましたが、この日は、カメラを持ってくるのを忘れましたので撮影できませんでした。


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