谷戸の水辺保全など
【2025/6/17 更新】

谷戸の水辺保全など
日 時)6月17日(火) 8:50〜12:00 晴
場 所)生田緑地 湿地地区、上の田圃、城山下谷戸合流部
活動者)岩田臣生

非常に暑くなりました。
水涸れを起こしそうな水辺の状態を調べて、可能な手入れを行うことにしました。
ハンノキ林西の池の水が少なくなっていましたが、この辺りは、ゲンジボタルが飛翔発光している場所なので、暫くは、立ち入らないことにします。
湿地地区に入ると、ハンノキ林からの水を受ける水路の岸辺には、サワガニが開けたと思われる穴が、いくつも開いていました。
これは、水漏れしないように、手入れを行うことにしました。


湿地地区1段目の草の葉上に、ハエにしてはダンディーな生物がいました。
他の昆虫に寄生するヤドリバエの仲間で、ナガハリバエの1種のようです。

湿地地区1段目の水路の水の流れを調べていくと、途中で、2段目に抜ける穴が開いているようで、2段目に泥水が流れ出していました。
以前から何度か、水漏れしていた場所です。
水漏れ箇所の柔らかくなった土の部分を踏み固めることで、漏れ出す水が止まったので、今回は、これで良いことにして、その先、そこから2段目までの水の流れを追いかけて、 2段目に水が流れ出したことを確認しました。
丁度、水が涸れ始めたところだったようでしたが、間に合いました。
水溜まりには、ホトケドジョウの4cm大1尾と2cm大が数尾いました。
ホトケドジョウも絶滅危惧種ですが、ここで保護している植物も、絶滅危惧種です。


2段目のうち、竹林側の水路に涸れている箇所がありましたので、そこにも水が流れるようにしました。
また、別の水漏れ穴も補修して、3段目の水辺に水が入るようにしました。
ここは、ゲンジボタルの群飛発光が観察されている辺りなので、今回は、最小限の活動のみを注意して行いました。


湿地地区で行わなければならないことを終えたと思うので、竹林下デッキのベンチで一休みしました。
暑さ指数 27.3、気温 28.3℃、湿度 86.7%

デッキ上に枝を広げたエゴノキは、実をつけていました。


上の田圃に移動しました。
導水路の水は流れていました。
上の田圃の上の段は、湛水していました。


ショウジョウトンボが草の葉につかまっていました。

下の段は水が少なく、泥面がかなり広がっていました。
土嚢堰下に水溜まりがありましたが、水路は涸れていました。
6/12(木)には水漏れ補修を行って、湛水していたと思うのですが、田圃の中を一周、水漏れ補修を行いましたが、元々の流量が少ないのか、湛水する様子がありません。

水面に、オオミズアオが死んでいました。

土が柔らかくなって、手をズルズルと押し入れられる所には、イネワラを押し込んで、水漏れしないようにしたつもりですが、 相変わらず泥面は広がっていて、水漏れ穴を見つけきれていないのだと思います。
田圃に入ったまま、土嚢堰に腰を下ろして、休憩しました。
田圃の上を涼しい風が流れていました。
目の前の土嚢の上に、シオカラトンボが止まりました。


少し時間をおくことにして、城山下谷戸合流部に移動しました。
造っていた水溜まりは、導いていた水が地面に染み込んで、消えていました。
水が染み込む場所に土を積んで、水漏れの量を減らして、少しでも水が溜まるようにしました。
ここは、芝生広場の北側の斜面下になるので、ホタルの成虫が日中過ごせるような環境にできると考えています。


辺りに、オオバジャノヒゲが咲いていました。

合流部右岸の水流を堰き止めるダムにも、少し手を加えました。
今年は、ここに水生昆虫のための水溜まりをつくりたいと思います。

下の田圃の状態も観察しました。


帰る途中、竹林下デッキで、少し休憩しました。
暑さ指数WBGT 28.3、気温 30.2℃、湿度 80.5%

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