生田緑地自然環境保全管理会議市民部会
里山倶楽部A


平成27年度第7回里山倶楽部A


日時 2015/11/7(土) 10:00〜15:00 曇
場所 生田緑地 皆伐更新地区
参加 山下佳保里、山下淳也(高2)、山下真奈実(小5)
   工藤思由(中3)
   片岡日出美、片岡優斗(幼児)、片岡航佑(幼児)
   小泉咲子、小泉 翠(幼児)
   額谷悠夏
  (市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美      12人

平成27年度(2015)第7回里山倶楽部Aの活動です。
2011年4月に始まった里山倶楽部Aの活動も、5年目の秋を迎えました。
活動を開始した時は、荒地としか見えない裸地が広がっているだけでした。
伐採直前の気持ちよいコナラ林を想うと、平均胸高直径28.3cm、平均樹高15.4m、34本もの落葉広葉樹(うち31本はコナラ)を伐採した皆伐更新という手法は、雑木林の更新につながるのだろうかと不安を感じざるを得ませんでした。
コナラ林を育成するには、どのぐらいの頻度で、どのような活動を行えば、コナラ林と言える雑木林を再生できるのか、全く分かりませんでしたので、 自分自身も、月1回程度は状態を観察(モニタリング)して、「やってみて、考える」活動にする必要があると考え、 4〜12月(8月は休み)の毎月第一土曜日に実施する里山倶楽部Aを開始しました。
また、長期にわたって、自分の雑木林と思って関わってくれる可能性のある母子に参加を呼びかけ、年間登録式としました。
伐採後1〜3年は、アカメガシワ、ヤマグワ、ヌルデなど、特定の植物が多数発芽してくることを知りました。
パイオニア植物などという言葉を実感として知ることになりました。
初めの3年間は、これら、一斉に多数の発芽があるような実生を抜き取り、コナラの実生は柵を設けたりして、実生周りだけアズマネザサを刈るという保護活動を行いました。
4年目になると、実生は急に大きく成長したように感じられましたので、11月に、150cm以上の高さの実生49本に番号札をつけて、樹高を測り、記録しました。
そして、今日、1年後(5年目)の樹高を計測しました。 大きくなったと感じていても、計測してみないと実際のところは分かりません。
11月の里山倶楽部Aの目的は実生の樹高調査です。
計測結果では、1年間の成長は30〜230cm、平均90cm成長していました。

成長調査を終えてから、毎回行っているアズマネザサ刈りを始めました。

カラスウリが赤い実をつけていました。

普段の活動では刈っていなかった周辺部のアズマネザサも刈りました。

まだ、黄葉とは言えない状態ですが、秋を感じさせる空気が漂っていました。
高い梢の上から野鳥の囀りが聞こえていましたが、私たちには、何かは分かりませんでした。
対象区域を臨む場所で、お弁当にしました。

午後も、思い思いに、やるべきと考えた活動を行いました。
子どもたちは、こんな場所でしかできない遊びを楽しんでいました。
暑くもなく、寒くもなく、ゆったりとした時間が流れていたようです。
大きなジョロウグモ♀は、まだ、あちこちにいました。
オオカマキリの卵嚢もあちこちにありました。成虫は1匹見つかりました。
ナミテントウ二紋型やツマグロヨコバイなどが、植物の葉や茎に止まっていて、近づいてもジッと動きませんでした。
周囲のコナラの木々からは、時折、落葉が舞っていました。
紅く色づいたヌルデもありました。 間もなく、雑木林の黄葉の季節です。


毎回、子どもたちは様々なキノコを見つけます。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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