里山倶楽部 B
【2017/5/20 更新】
枡形山北尾根雑木林のアズマネザサ刈り

日時 平成29年(2017) 5月20日(土) 10:00〜13:00
場所 生田緑地 枡形山北尾根雑木林 A25
参加者 加登勇司、大谷絵利佳
    (富士通) 鈴木幸記、丹野光男、森 正徳、湯山 修
    (川崎市)清田陽助、山本栄行
   (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美    10名

平成29年度第2回里山倶楽部Bは、枡形山から北に延びる尾根の雑木林の林床に密生するアズマネザサ刈りを行うことにしました。
野鳥の繁殖期には、雑木林での活動はしないという選択が正しいと思いますが、 生田緑地のように来園者の多い都市公園では、注意を怠らなければ、園路沿いのアズマネザサ刈り程度は問題にならない所もあると考えています。
新緑の季節だからこそ来園者が多い園路もあります。
枡形山と戸隠不動尊跡を結ぶ丸太階段の園路も、新緑の中を歩く来園者が多く見られます。
野鳥が営巣しているという情報も無く、ウグイスが営巣するような勢いのある新しいアズマネザサが多い茂みでもありません。
ここでは、園路沿いの狭い範囲のアズマネザサ刈りであれば、大きな問題は無いだろうと判断し、アズマネザサ刈りとして実施することにしました。
生田緑地整備事務所裏の倉庫から、桑切鎌、刈込み鋏、材が沢山出た場合に備えて、背負い籠、熊手なども持ち出して、数人の参加者に運んでもらいました。
枡形山広場でトイレを教えて、活動中のトイレはここになることを説明し、初参加者が一人あったので自己紹介を行い、この日の活動の要点を説明して、活動場所に向かいました。

活動対象は、この尾根のうち、城山下谷戸に降りる階段の分岐点から、戸隠不動尊跡の広場上までの範囲の園路沿い 1〜5m程度を地形や植生に応じて、アズマネザサを刈ることにしました。
但し、時間内に全域を刈れるかどうかは分かりませんので、まずは園路の東側から始めました。
雑木林には、ガビチョウの声が響き、時折、遠くからコジュケイの声も加わっていました。
参加者からは、野鳥の繁殖期と聞いているが、こんなに野鳥の声がするのに活動しても良いのかという質問がありましたが、 鳴いているのはガビチョウでしたので、特定外来生物だから、繁殖の邪魔をすることになってもいいと考えていることを話しました。
注意すべきは、柵近くにヤマユリが見られたので、刈るのはアズマネザサだけ、ヤマユリなど外の植物を刈らないようにしてほしいとお願いしました。

中間で一度休憩しました。

戸隠不動尊跡地まで済ませてから、園路の西側も、園路から1m程度を刈りました。

12:30 になったので、活動を終了し、休憩しました。
この辺りのアズマネザサ刈りは、2012年9月15日の里山倶楽部で実施してから行っていませんでしたので、約 5年経っていました。
アズマネザサは密生しているものの、太いものは少なく、そのヤブの中に、ウグイスカグラが赤い実をつけ、ヤマユリが育ち、ヤブムラサキ、タマノカンアオイ、多数の実生も見られました。
雑木林の構成種には、殆ど変化が見られませんで。
しかし、10年前には、柵の所々に、オオバノトンボソウが見られました。 柵から 1m程度の範囲は、もう少し頻繁にアズマネザサ刈りをした方が良いと思われます。

1本の樹木の根元に穴があって、オオスズメバチの女王蜂が出入りしていました。
背後で羽音がした時は驚きましたが、女王蜂の行動を妨げないで、静かに行動していれば問題ありません。
オオスズメバチにしてみれば、初期巣をつくるのに懸命で、外のことにかまっている余裕は無いのだと思います。


今回は、刈っていたアズマネザサのヤブの中に、ガビチョウの巣がありました。
中には、卵が二つありました。
活動中にガビチョウが鳴いていたのは、このためだったようです。

晴れて暑い日でしたが、雑木林の中の活動でしたので、熱中症にかかることもなく、無事に活動を終了し、生田緑地整備事務所まで道具類を運んでもらって、解散しました。



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