生田緑地の生物多様性保全の活動



木道沿いのカナムグラ刈り

日時 2016/7/14(木) 10:00〜12:30 晴 
場所 生田緑地 上の田圃地区の木道西側
参加者 岩田臣生、鈴木潤三、田村成美

上の田圃の下の段の末端の土嚢堰付近にあった三つの大きな水漏れ穴を塞ぎ、アメリカザリガニ 3匹を駆除しました。
僅かばかりの水の中には、シュレーゲルアオガエルの幼生がいました。
田圃にはオオシオカラトンボ♂が数匹、縄張りを監視していました。


この日の活動は、上の田圃地区の木道西側のカナムグラ刈りを行うことにしました。
この区域の北半分は、春はオヤブジラミが繁茂し、夏にはヤブミョウガが繁茂するようになります。 しかも、優占を超えて独占状態で、その範囲を更に拡大する勢いになっていました。
そして、そのヤブミョウガの中にカナムグラが育っています。
数年前まであったノカンゾウやヤマウドは消えてしまったようです。 その確認を済ませてから、当該部分については、カナムグラだけを刈るのではなく、ヤブミョウガも全て刈ってみることにしました。
勿論、隣地から侵入してきていたモウソウチク 2本も除伐しました。


この区域の南半分は、ツリフネソウを残して、これより高いヨシ、ヤマグワ、ススキなどを刈り、一緒に絡みついていたカナムグラを取るようにしました。
この部分には、カナムグラの他にノブドウやツルマメなども絡みついていました。
北の方に比べて、この辺りは明るいため、多様な植物の繁茂が見られますが、ヨシが繁茂していた場所には、カナムグラ以外は何も見られませんでした。
夏〜初秋のツリフネソウなどによる景観を考えるならば、もっと早い時期から刈り取る管理を行うべきと思いました。


日向の葉上に光るものが見えたので近づいてみるとジンガサハムシがいました。
谷戸の草地には、まだヒルガオが残っているので、このような金色に輝く虫−ジンガサハムシに出会えます。

カメノコテントウもいました。

木陰のツリフネソウには シュレーゲルアオガエル(幼体)がいました。


やるべき作業を全て終えたという状態ではありませんでしたが、この日の活動は終了することにして、木陰で休憩しました。
ゴマダラチョウが好きな場所というのがあるのか、この日、前にも出会ったことのある場所で、出会うことができました。


生田緑地整備事務所裏に戻って、使った道具を洗っていたら、バケツの水で溺れかけている虫がいました。
非常に細くて小さいカミキリムシのようで、色は薄いブルーグレイに見えました。
翅の紋様からはフタオビミドリトラカミキリと思われますが、今までに出会ったフタオビミドリトラカミキリを連想することができませんでした。
図鑑には、個体変異が大きいとありましたので、このようなフタオビミドリトラカミキリもいるのかと思うことにしました。

生田緑地の谷戸の自然保全活動のメインページへ

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation